その日も、いつもと変わらない、1日の始まり。
・・・のはずだった。
いつものように明け方4時50分のアラ-ムでベッドから這い出て、旦那さんのお弁当を作るべく、料理をし始めようとしたとき。
お弁当を作ろう。作らないと。それから急いで洗濯物を干して、支度して6時には、近くにある実家へ行って犬の散歩をしないと。それから出勤、あれとあの仕事を昨日考えておいた段取り通りに片付けて、ああして、こうして・・・。
しないと。 しないと・・・。
早く。 早く。 早くしないと・・・。
しかし、自分の意思と体が真っ二つに分断されたかのように、自分の体が自分の思うように動かなくなった。
目には見えない何かの力で上から体が押し付けられるような、いや、押し潰されそうな。
そしてそのままズブズブとキッチンの床からめり込んで、地球の裏側まで行ってしまうのではないかとも思える、物凄い、物凄い重たさ。
体が「意志」とは裏腹に、
「立てない。・・・・立ち上がれない・・・。」