前編4回目の講座で、今までの人生を振り返り、その時々の感情を「ライフライン」として1本のラインに描いた時は、当時の気持ちを思い出して、涙があふれて止まらなくなりました。苦しむ彼を目の前にして何も出来ない自分を責めたり、どうしようもない絶望感で何も考えられない時期もありました。
何と声をかけるのが良いのか、どうすれば彼が前向きになってくれるのか、私自身は彼と今後どうしていきたいのか、彼とどう向き合えば良いのか、様々なことが分からなくて悩んだ時期もありました。悶々と過ごす中、何かヒントを学びたくて・・・友達に紹介してもらい通い始めたのが日本メンタルヘルス協会です。
今思えば、私がこの時期に通い始めたのも偶然ではなく、タイミングだったような気がします。
日本メンタルヘルス協会の講座の中で特に好きな講座が後編の「人生が180度変わる幸せ発見法」。
この講座の中で学んだ「この世の中は、人それぞれの受け取り方で決まる。」
この言葉は私の今までの人生、そしてこれからの人生にとって大きな学び、そして大きな気付きになりました。
彼の「病気」だけに焦点を合わせると「辛い」「悲しい」といったマイナスの言葉ばかりが出てきます。
でも今日までの闘病生活の中で悲しいことばかりではありませんでした。 以前から家族ぐるみの付き合いをさせて頂いていたこともあり、私は手術の前後も立ち会わせて頂きました。そんな私を何も言わず見守って送り出してくれた両親がいました。
闘病生活を支える中で家族の絆は強くなり、私の心も強くなった気がします。もちろん、このように冷静に考えられるようになるには時間が必要でした・・・。
彼自身も、闘病生活の中で今までは見えていなかったたくさんの気付きがあったようです。
どれだけ仕事でストレスを抱えていたのか。
周りにどれだけ自分のことを心配してくれる人がいるのか。 そして「癌という病気になったことにより、当たり前の日常がどれほど幸せだったのか気付いた。」と、私に教えてくれました。
食事ができること。
自分の足で好きなところへ出かけられること。
そして、何よりも働けること。もしかすると、彼が病気にならず、今まで通りの生活を送っていたら、彼はもちろん、
私も、この何気ない当たり前の毎日をこんなに幸せだと気付かずに過ごしていたかもしれません。
当たり前の日常に加えて、日々の小さな幸せを感じることができると、毎日が幸せで満ちあふれます。
今まで当たり前のように行っていた事や、何気なく目にしていた風景をとても新鮮に感じるようになりました。
そして、この講座の中で心に響いた言葉たち。
今、ここに生きる。
今、自分にできる精一杯のことを一生懸命する。
人生は苦しいのが普通、今の苦しみが生きる源泉となる。
他人の人生より自分の人生を生きる。
誰かのストーリーになる。
私が悲しい顔をして毎日を過ごしているよりも、笑顔で生き生きと過ごしているほうが、彼の支えになれるかもしれない・・・そう思えた時から私の心の中がスーッと軽くなったような気がします。
彼は昨年夏に癌が再発・・・現在も治療を続けています。
さすがに再発が分かった時は、声をかけられない程落ち込んでいましたが、今はものすごく前向きに、「今、自分にできることは病と向き合い、一日も早く元気になること。」と治療に励んでいます。
私が心理学を学び始めて、私なりの言葉で彼に伝えられる想いを伝えています。
私の想いが伝わり、前向きになってくれている彼の姿勢に、私が勇気づけられることもたくさんあります。 日本では東日本大震災でたくさんの方がお亡くなりになりました。
誰もが予想できなかった未曾有の自然災害・・・。人生何が起こるか分かりません。
未来は誰にも予想ができません。
自分に、大切な人に、どんな明日がやってくるのかさえ誰にも分かりません。
「自分にできる精一杯で、今という瞬間を生きよう。」
「大切な人に想いを伝えよう。」
そう思えるようになったのは日本メンタルヘルス協会で学ばせて頂き、色々な気付きがあったおかげです。
今までの人生を振り返り、人と人との繋がりで私という存在がここにあると思うと、すべての出逢いは偶然ではなく必然だと感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。私の周りには自分の事のように心配してくれる親友、私の事を暖かく見守ってくれている両親、私を心から受け入れて下さる彼のご両親・・・私を応援し支えてくれている人達がたくさんいます。
そして、日本メンタルヘルス協会でも新しい素敵な出逢いがたくさんありました。
このたくさんの出逢いに感謝し、これからもたくさんの人と繋がり続けたいと思います。
基礎コース後編で学んだ「未来心理学」。
心理学者ユングの集合無意識・・・宇宙も地球も人間も動物も植物も・・・すべてが無意識でつながっているというお話はとても壮大で、すべてのものが愛おしく思えました。
昨年秋に94歳で亡くなった私の祖父。
無口な人で、そんなにたくさん会話をした記憶もないのですが、今でもずっと空の上から見守ってくれている・・・そんな気がします。
私がこの世に生を受けるまでには、会ったことのない先祖代々の繋がりがあると思うと、やはり私がこの世界に存在すること自体、奇跡のように感じます。
「今、私にできること・・・」日本メンタルヘルス協会で学ぶ中、改めて考えました。
日々の中で小さな幸せを積み重ね、
今ここに生きていることに感謝をし、
身近な人たちのために、何ができるかを考え、
自分らしく生きたいと思います。
「生きる」という大きな人生のテーマです。 人によって何を「幸せ」と感じるかは違うと思います。
私が選ぶ人生の選択を「幸せになれない」と言う人もいます。
でも、自分にとっての幸せを決めるのは自分自身です。
そう思えるようになってからはとても楽になりました。
自分の選択に、そして何を「幸せ」と感じるのか、正解も不正解もないのです。
人は泣きながら生まれてくるが、周りの人たちは新しい命を大喜びで迎える。反対に、死を迎える時は自分が満ち足りた心で笑顔になり、周りの人はその人を惜しんで涙を流す>ネイティブ・アメリカンの言う正しい死に方。
私がこの先、どれくらい生かされるかは分かりませんが、ネイティブ・アメリカンの言う正しい死に方ができるよう、自分自身と向き合いながらこれからの毎日をどう過ごしていくか、考えてみたいと思うようになりました。
毎日、たくさんのことを学び、感じ、気付き、人との繋がりを大切に、精一杯自分の人生を楽しんで生きていこうと思います。
レポートを書きながら、たくさんの感謝の気持ちが込み上げてきました。
この世に生まれて良かった。
すべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。