Home 受講生の感想レポート 乳がん治療から ~気持ちを素直に伝えたら、相手は救済してくれる~
乳がん治療から ~気持ちを素直に伝えたら、相手は救済してくれる~

福岡校  駒草 百合さん(54歳 女性)


私は、受講中に乳がんの告知を受けました。それから、手術後仕事復帰するまでに本当に色々なことがありましたが、メンタルの講座を受講したことにより、今はとても穏やかに過ごすことができるようになりました。

 私の乳がんは発見される3年ほど前から自己診断で気になっていましたが健康診断時のマンモグラフィーでは異常なしとのドクターの言葉で時がたってしまい4年目に他の病院の乳腺外科で検査を受け乳がんの告知を受けました。

 なぜ?こんなことに・・・4年間続けて検診受けているのに??先生に「なぜですか!」と聞くと、「マンモだけでは見つけにくい腫瘍だから分からなかったのではないかな、エコーを一緒に受けていたら早期に発見できたと思います」と言われ、ものすごいショックと怒りでした。検診時にエコーの話はまったく無かったので私自身がマンモを受ければ良いと思っていたからです。TVコマーシャルでもマンモのことしか伝えてないし・・・本当に悔やまれました。

 しかし現実に腫瘍があるのだから何とかしなくてはと思い多くの病院、ドクターの情報を集め始めたころに、林先生の講義で心理療法のお話があり物事をプラス思考で考えることが大事といわれました。中でも「しゃーない」との言葉が印象に残りました。実は「まぁ~しゃーないか」は私の口癖でしたのに、「何で私が?」「検診受けているのにこんなことになるの?どうしてくれるのよ~」など恨みや怒りを爆発させていました。
 その頃、メンタルの受講どころの気分ではなかったのですが、なぜかその日は足が教室へ向っていました。そこで林先生のプラス思考の考えを聞き、「あっそうか!今見つけてもらってよかった!」「娘でなくて良かった」「始めての入院生活から何か学べるかも」などと思えるようになり、とても気持ちが軽くなりました。

 乳がんの告知を受ける数ヶ月前に夫から32歳の中国人の女性と結婚したいので離婚してほしいと言われ、気持ちの整理ができないままに離婚をし、乳がん発覚・・・不幸の主人公になっていましたが、落ち込む暇があったら、納得のいく手術をしていただけるドクター探しをしたほうが得策と考えられるようになり、色々な病院を訪問し検査を受け相性ぴったりの先生にめぐり合うことができました。

 入院生活は9日間。ガンの切除だけでなく、リンパも切除することになり落ち込むところです
が、「まぁ~しゃーない」。ゆっくりと休ませてもらうことにしました。

仕事に追われていた日々も病院では一日48時間位あるのではないかと思うくらいのんびりと過ぎていきました。こんな時間を過ごせるのは「ラッキー!」これもプラス思考ですね。手術後、尿道に入っているバルーンを抜くのはまだ早いと言われるのを「大丈夫です、外してください」とお願いし、大学病院内を探索、売店の店員さんと仲良くなるのに時間はかかりませんでした。私は仕事の関係から、尿道に入っているバルーンを長時間使用すると色々と問題が発生するのを学んでいたので、そのこともラッキーでした。

 長いと思った入院生活も案外楽しく過ごせ、退院後はお正月休みになり年明けまで家でゆっくりすることができました。今まで何もしなかった子供達が色々と気をかけてくれるようになり、なんだかくすぐったいような気持ちのする休暇を過ごせラッキーでした。

 正月休暇明けからは通常通りの仕事復帰となりましたが、本来は左乳房を切除しなければならないところ、無理を言って乳房を温存する方法をお願いしました。そのため、乳房形成に工夫をこらした手術をしたため、手術後、腕を上げる時の胸の痛みが尋常ではありませんでした。仕事に限界を感じることもありましたが、生活のためには辞めるわけにはいかず、「苦の後には楽がある」と、これもプラス思考で乗り越えることができました。

 職場の先輩には興味本位で「あんたの乳はどうなったん?あるの?無いの?仕事できるの?」と聞かれたり、「会わせたい人がいるから」と言われ、どんな人かよく聞いてみたら、高額なサプリメントのデイラーの講義の聴講をすすめられたり・・・ずいぶんとへこみました。

 丸山先生は、心と身体のバランス回復法の講義で、いやなことをいつまでも引きずっているとマイナス思考になってしまうとお話されていましたが、本当にその通りなると思いました。「他人の不幸は甘い蜜よ」と同僚に言われた瞬間から、同僚の顔を見るのも、声を聞くのもいやになり人間恐怖症と思える反応でした。

 このままではノイローゼになってしまう・・「くよくよしても仕方ないか、いやなことは、はっきりと伝えればいい<私の胸(乳房)は両方ともあること、仕事も続けたいこと、サプリメントは自分で納得して、使用するかどうか決めていきたいこと>」などを、同僚の彼女にきちんと言葉に出して伝え、とても楽になりましたが、なんだか後味が悪い気分が残りました。自分の気持ちばかりをぶつけてしまったようで、後悔すら感じました。

 私は相手の気持ちを思うことを忘れていました。なぜ、同僚の彼女は「甘い蜜」と感じるのか?

 その奥に彼女自身の悩みがあるのではないか?どこかで共感したいと思っていたのではないかと思い、メンタルの講座で習ったアイ(I:私)メッセージ(自己開示メッセージともいいます)で話をするよう心がけることにしました。

 「私のことを気遣っていただいてありがとうございます。手術は成功しましたが癌細胞は、やんちゃとのことで今後も色々と検査が続きそうで気分が暗くなります。失礼なことを言ってしまうかもしれませんが、そんな時は許してください。」と話した時に、彼女から「私も手術したのよ、女性機能を取ってしまったわ・・お互いがんばろうね」と言われ、心の中のわだかまりが消えてしまいました。

 こうゆうことか!!自分の気持ちを素直に伝えることで相手はこちらを救済してくれる、これがIメッセージの効果だ~と実感しました。その後、彼女とはとても良い関係で仕事をしています。

 子供たちにもIメッセージを心がけています。朝刊をたまたまポストから出して持ってきてくれたとき「母さん朝忙しくてポストまで取りに行く時間が無いので助かるわ~ 仕事に行く前に新聞を読めるので、お客さんのところで恥をかかなくて済むからありがたい。 ありがとうね!」と言ってからは、毎日、朝刊がテーブルの上にのるようになりました。現在進行形ですのでIメッセージの効果は絶大です。

 私はメンタルの講座を受けたことで、不幸の主人公から抜け出す方法を見つけだすことができたと思っています。

 手術後最低7年間無事でないと完治と言えないとのこと、そして、ホルモン剤の服用と3ヶ月ごとの検診でかなり負担を感じていますが、「Iメッセージ」「しゃーない」に救われています。また、これもメンタルの講座で学んだ音楽療法を日常生活に取り入れています。元々私はジャズが好きだったのですが、ポジティブな気分の時はアップテンポで気分を高揚させるような音楽を聞くと良いと講座で習ったので、私はエグザイル(EXIL)にはまり、車内でも自宅でもCDを聞いています。放射線治療のときの音楽をエグザイルにしてほしいと希望しましたが、無いと言われ仕方なくジャズをお願いしました。ジャズ好きな私が食事、掃除、入浴時にエグザイルをかけていると、長男が「どうしたの?何が起こったの?」と声をかけ、「若いねぇ~」とからかい部屋に戻ります。 この調子なら癌も克服できるのではないかとひそかに狙っています。

 また、二人目の孫もできたので、このまま癌の再発から逃げ切るために、できるだけプラス思考で明るく毎日を過ごし、Iメッセージを使い、皆から好かれる可愛いおばあちゃんでいたいと思っています。

 

~受講生のレポートより抜粋~
  紹介スタッフ:鈴木

離婚、癌の告知、そして手術と、大変な事が次々と起こっていらした中、
林先生の講座を聞いたことがヒントになり、
ご自身で「今、見つかって良かった!」「娘でなくて良かった」と受け取り方を変えられ、
それから前向きに全てを受け入れていらっしゃる姿勢に、
本当の意味での「人間の強さ」を学ばせて頂きました。

 駒草さんのレポートを読みながら、
自分の母のことを思い返していました。

 私の母も婦人科系の病気を患い、手術をし、それから数年にわたって除々に体力が落ち、他の病気も併発し、ついに車椅子の生活となり、今は要介護となり、施設に入所して生活しています。


 もちろん、その経過の中で精神的なショックを受ける出来事も多々あったのですが、
母に対して、私や周囲の人が色々と話しをしても、
「病気になった自分は不幸」「夫に先立たれた自分は不幸」という、
欠けた部分にだけ焦点が当たる考え方を変えることが出来ないまま、今日に至っています。

 人それぞれ環境の違いがあるので一概には言えませんが、
「病気」という一つの出来事を、「意味あること」とポジティブに捉えるか、
「自分は不幸」とマイナスに捉えるかでは、結果が大きく変わってくることを、
駒草さんのレポートと、自分の母のことから、改めて感じました。

 駒草さんは今でもお電話でお話しさせて頂く時など、とても明るく、元気にお話しして下さいます。
 このまま再発せずに、「可愛いおばあちゃん」として
ご家族の皆さんと楽しく過ごされることを、心から願っています。