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「迷った時は一歩前へ」私は変わることができる

大阪校  赤尾 綾子さん(40歳 女性)


昨年の12月9日、ちょうど40回目の誕生日に私はメンタルヘルス協会と出会いました。

 そのころ夫婦関係がうまくいかず悩んでいた私に、妹が体験講座をプレゼントしてくれたのです。

 体験講座が始まると、なぜか衛藤先生の言葉すべてが自分と重なり、最初から最後まで涙が止まりませんでした。

 その時心療内科に通院していたのですが、何をしたらいいのかわからなくなっている私に、その先生はいつも答えを出してくれました。

 でも、衛藤先生の話を開いて、私には自分で考えることが必要なのだ。そしてそれは必ずできることなのだ。と思い基礎コースの申込みをしました。

 そのころ丁度、夫と別居を始めたばかりでした。

 別居のきっかけは、夫の女性問題でした。

 それまでも、何度も女性の影は見え揺れしていたのですが、見ない振りをしてきました。
 でも、なぜ今回にかぎって言ってしまったのか?

 基礎コース前編の2回目の講座で大脳生理学を学んで、本能脳も脳幹も、いっぱいいっぱいで、もう眼界だったのだと解りました。

 どんなに暴力を振るわれても、暴言を吐かれても、「家庭を壊してはいけない。夫を信じなければいけない。」という固定観念(思い込み)が自分を追い詰めていったのです。

 別居をしたことで、アトピー性皮膚炎やアトピー性喘息の症状がなくなり、若年性痴呆症ではないかと思うほどの無気力感がなくなったのは、やはり当時自分は心身症だったからだと解りました。

 「愛というものは栄養をやらないと枯れてしまう」

 私は夫に愛情を掛けているつもりでいました。

でも、それは暴力から逃げる為のただの機嫌取りだったのです。

 私たちはいつもお互いに母子一体感(子どもが母親に抱く甘えの心)を求めていました。

 同じ価値観を共有したかったのです。

 でも、育ちも性格も違いすぎる二人、この食い違いがお互いのストレスになっていったのです。

 なのに、私は自分にストレスがたまっていることに気がつきませんでした。
三人の子供がいてくれるだけで幸せで、それに気づかないで文句を言っている夫を理解できないと責めていました。

 本当は理解できないのではなく、理解しようとしなかったのです。

 DVで流産した後「神様は、私に何を学べと言っているのだろう」とずっと考えていました。
夫は暴力を振るった後、いつも泣いて謝りました。その姿を見て、暴力を振るっている夫も辛いのだと思い、そういう想いをさせないのが私の役目なのだと思いました。

 その為に、私はいつも自分を抑えて我慢ばかりしないといけなくなりました。

 そうなると、ストレスで全身にアトピー性皮膚炎が出てきました。
 病院で「神経性です。」とはっきり言われるほどでした。

 そこで私は我慢をしないで、考え方を変えることにしました。何かあっても原因は自分にある。「悪いのは自分」と思うことにしたのです。

 そう思うことで良い結果が出るのだと信じました。
 でもそれが、逆に夫に好き放題させてしまったのです。

 「おまえは何でも許してくれるはず」と言われたとき、私はまた「神様は私に何を学べと言っているのか」を考え直さなければならなくなりました。それでも私は同じ間違いを繰り返そうとしていました。

 「もう一度、夫を信じてみよう」としたのです。でもそう思うたびに信じられないようなシンクロニシティー(意味ある偶然)が起こったのです。

 「なぜ、あなたが ?」というような人達から、次々とその方々のご主人の信じられないような話を聞かされたのです。

 神様が「もうやめなさい」と言っているかのようでした。
でも、18年続けてきた生活から抜け出すのはとても不安でした。

「俺は暴力なんか振るったことはない。お前は病気だからわからなくなっているけど、暴力を振るったのは本当はお前の方だ。」そう言われた時「私は頭がおかしくなったのだろうか?」「いったい18年間何をしてきたのだろう」と一瞬パニックになりました。

 そして、こんなおかしなことを言う夫から「逃げなければ」という気持ちと「不安」な気持ちの間で、どんどん自分が壊れていくの感じました。

 そんな時、メンタルに出会いました。メンタルに出会って私は気がついたことがあります。
それは、私には、私のために泣いてくれた人達がいたこと。私のために怒ってくれた人達がいたこと。いつでも、私のために時間を割いてくれる人達がいたこと。そして、いつも私の味方になってくれる子供達がいたこと。いつも心配してくれる両親や姉妹弟がいたこと。私はものすごく人に恵まれていたということに気がつきました。

 そのことに気がついた時、今回のことで、私は、失ったものより得たものの方が大きかったのだと思いました。
 子供は親が守ってやらなければいけない。子供に守られてはいけない。と思っていました。でも、子供達は、居てくれるだけで、私を幸せにしてくれます。それだけで、私は、守られているのです。こんな心強いことはありません。

 「迷った時は一歩前へ」今踏み出さなければ何も変わらない。
 心療内科で「逃げる準備をしましょう」と言われた時とは違って、私は自分の意志で一歩前へ出る決心をしました。

 メンタルの講座で何度も衛藤先生から聞いた言葉。
 「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ」

 私は変わることができる。過去に縛られて生きるのはやめよう。どんなに裏切られでも、私は人間不信になんかなっていない。ちゃんと人を信じることができる。そんな自分に自信を持とう。

 講座後に丸山先生とお話しさせて頂いた時に、先生から「一度、周りの事とか気にせずに、思ったこと全部言ってみたら」「でもね。言いたいことを我慢してでも手に入れたい何かがあるのだっら、Iメッセージ(素直な自分の気持ちを伝えるメッセージ)を言わなくてもいいのよ」とアドバイスをもらいました。
 我慢してでも手に入れたい何かが以前には確かにあった。今でもそれがあるのかとずいぶん考えました。

 そして、夫と話をしました。今までの私なら、「言っても無駄」「やっぱりわからないんだ」と途中で話すのをやめていましたが、今回は最後まで話すことができました。わかってもらうためではなく、ただ自分の気持ちを伝えるために話しました。

 私は変わった。相手が変わっていなくてもそれだけで二人の関係は変わったのだと思います。結果が目的ではなく、気持を伝えることが目的になったとき、私の目標は達成されたのです。
 今でも、不誠実な嫌がらせをしてくる夫を見ていると、夫は幸せではないのだと感じます。そう思った時、とても悲しくなりました。

 「私をこんなに苦しめたのだから不幸になってほしい」そう思っていたはずなのに、メンタルで学んで一番変わったことは、「夫に幸せになってほしい」そう思っている自分を認めることができたことです。
 今は心から幸せになってほしいと思えます。
 だって、私の大切な大切な宝物を授けてくれた人なのだから。



 ◆娘さんのレポート(大阪校 赤尾美咲さん 17歳 高校生)◆

 2月25日、この日は私が日本メンタルヘルス協会へ初めて体験に来た日です。この時期、私の両親は離婚するか、しなしいかで、もめていました。私は長女だということもあり、2人の話を聞いて、なんとか仲直りをしてもらおうとしていました。

 けど、それが 1番の間違いでした。
 悩みすぎてあんまり学校にも行けなくなり、 2人の喧嘩が夢にまででてくるようになりました。

 そんな時、日本メンタルヘルス協会の専任カウンセラーである越智先生のカウンセリングを受けに行きました。越智先生は何も言わず、ただただ話を聞いてくれました。弟妹と母とで、行ったんですが、私たち子供の口からでてきたことは、父への不満ではなく、兄弟同士の不満でした。

 私が常日頃から両親の仲をとりもってどちらにも良い顔をしている、まさにその行動こそが弟妹をさらに不安にさせていたのです。私はショックでもあり、どうしていいのかわからなくなっ

 たけど、越智先生に正直に打ち明けることで、少し気が晴れました。

 カウンセリングが終わり、カウンセリングルームから出ると平日にもかかわらず、たっくさんの人がすごく楽しそうにしているのが見えました。「楽しそうに何をしているんだろう?」と思ったのが、メンタルの講座の第一印象でした。

 何日かして、母に「1回だけ体験ガイダンス行ってみない ?」と聞かれ、少しとまどったけど、前から心理学には興味があったので行ってみることにしました。

 ガイダンス当日、正直「せっかくの春休みなのに!」というマイナスな気持ちで臨みました。けど、いざガイダンスを受けてみると、ものすごく考えさせられることがたくさんあったし、よく映画とかで「笑いあり涙あり」と言うけど、実際は笑えなかったり、泣けなかったりするもんだけど、衛藤先生の講義スタイルを人に説明するなら、まさに「笑いあり涙あり、そして笑いあり」だなっと、勝手に思ってました。

 さらに何よりも私を引き付けたのは衛藤先生がかっこいい! まあ、それだけじゃないけど、ほとんどそれが理由で毎週通うことを決めました。

 講座を受けていく中で、私は変わったことがあります。

 それは、自分の悩みはすごくちっぽけなことなんじゃないかなと思えたこと。
 色んな先生が自分の出会って来た人たちの話をして、それを聞くにつれて「どうしてこんなことで悩んでたんだろう。」とバカらしくなりました。今までは、親が離婚をするってこと=(イコール)不幸 なことなんだと思っていました。

 だけど、それって親を亡くした方に失礼なんじゃないかなって思いました。親が離婚したって会おうと思えばいつだって会えるし、なんたって自分を産んでくれた親が元気で、生きてる、それだけですごく幸せなことなのに!と自分を叱りたくなった反面、自分は不幸な子なんかじゃないんだって思えるようになりました。

 それなら、親を亡くした子は不幸なのかって言ったら、その親からその子が産まれただけですごく幸せで凄いことなんだって思うから、不幸じゃないと思う。とらえ方によって色んな人生の道があるんだということを学びました。

 そして、もう一つはなんでも固定観念(思い込み)で決めつけないこと 。

 こんなこと言ったら自分を産んでくれた親に失礼かもしれないけど、本当にしんどかった時期は「どうしてこの家庭に産まれてきたんだろう」とか「みんなみたいに幸せな家庭に産まれたかった。」とか思ったりしました。

 今まで「自分の親が離婚するかもって言ったらみんなに気を遣わせてしまうかもしれない。」って思って友達には打ち明けなかったけど、講義の中で『自分が我慢している人は人を裁く。』っていう言葉を聞いた時に、確かに人前でつらい気持ちを出さないように我慢して我慢して溜め込んでるつもりでも、溜まりきってついイラっとして言ってはいけないことを言ってしまったりだとか、そういうのが多かったので、分かってもらえなくても、気を遣わせてしまってもいいから打ち明けてみようかなと思って「これまでこんなことがあってすごくイライラしてたんだ。ごめんね。」と全て話しました。

 そしたら、その友達が「悩んでいるのは分かってたけど、打ち明けてくれなかったし、何も力になってあげることができなかったから辛かった。」と言ってくれました。
 私はこんな話をしなければ、自分のことを気にかけてくれる大切な存在が身近にいるんだという幸せなことに気づかず生きていくところだった。それってすごくバチあたりなことだなと思いました。

 その時、仲良しグループの 6人に打ち明けたのですが、そのうちの1人が「私の家もあったよ。本当に怖くて片耳が聞こえなくなった時期もあった。」と話してくれました。
 その子はいつもニコニコしててみんなからも人気者で、きっとああいう子が産まれてきた家庭はお父さんもお母さんも優しくていい家庭なんだろうなと、嫉妬していた子だったから、すごく驚いたし、みんながみんな幸せって訳じゃないんだなと思うと「こんな家庭に産まれてこなきゃ良かった」と思った自分が恥ずかしくなりました。

 「あの子は幸せなんだから悩みなんかなさそーでいいよね。」という固定観念(思い込み)があったがために、その子が悩んでいる時に力になれなかったし、何より気づいてあげられなかったことを凄く後悔しました。

 固定観念(思い込み)って怖いってことを身をもって体験し、何でも決めつけるのは良くないな、と思いました。

 色々な講義を一通り受けたけど、まだまだ自分に落としこめているものは少ない。

 でも、何度も何度も受けて、少しずつでも確実に変わっていけたらなあ。と思います。

 そして、ここへ来て、私は「心理カウンセラーになりたい。」という大きな夢を持つことができました。今、たくさんの仲間ができて、一通り受講して、私はこれからが夢に向かってのスタートだと思っています。


 進路を決めるこの大事な時期に、日本メンタルヘルス協会の先生方やいつも笑顔で迎えてくれ
る受付の方、ボランティアの皆さん、そして一緒に学んで、時には相談にも乗ってくれる沢山の仲間。

 この人達に出会えたことはきっとたくさんの意味があると思います。だからこの「出会い」は私の人生の中の一生の宝物にしたいと思います。

 「人生で出会う人はおよそ 3万人、その中で会社や学校など顔見知り程度の人は 3千人、顔を合わせ会話を交わす人は 3百人と言われている 」と聞いたことがあります。

 これから、メンタルへ来て顔を合わせ会話を交わす人はきっと3百人以上になると思います。そんな私がどうして幸せでないと言えるのか、いや、きっと学校に通ってる誰よりも、この世界で生きてる誰よりも、幸せです。

 

~受講生のレポートより抜粋~
  紹介スタッフ:磯馴
元ご主人との間で様々な問題がありながらも、幸せになってほしいと思える綾子さん。
 そして、子供の立場でも悩みを抱えながら一生懸命自分と向き合っていく美咲ちゃん。

 それぞれの立場で、それぞれの課題に向き合って歩んでいくお二人の姿に感動を覚えました。

 元ご主人と綾子との価値観の違い。
 価値観の違いは心理学的アプローチを行えば、ある程度までは解決できる。
 でも、いくら歩み寄ろうとしても、どうしても分かり合えない領域がある。

 そこまできたときに必要なものは、『愛』であり『祈り』の領域だと、講座で学んだことを思い出しました。
 様々なことがありながらも、相手を許して幸せを願う綾子さんのその姿は、まさに愛であり、祈りの領域だと思います。


 美咲ちゃんも、両親の仲を取り持とうと一生懸命考えながら、悩み苦しむことも沢山あったのに、
それに向き合って受け入れていく姿に、大人としても考えさせられることが沢山ありました。


 以前私も『こんな家庭に産まれてこなきゃよかった』と思ったことがあります。
 20代前半までは、ずっと親を悪く思っていました。

 そんなことを思い出して美咲ちゃんの話を聴くと、10代でありながら自立した『大人』としての
心を持ち合わせている美咲ちゃんに、尊敬の念すら感じます。

 『目に見えない呼吸を聴け』
 衛藤先生はそうおっしゃっています。

 孤独で眠れない夜でも、別のどこかで自分と同じように孤独を感じて生きている人がいる。
 その見えない呼吸を聴くと、自分は独りではないことに気づくことができる。

 もし、辛い事や上手くいかないことがあっても、お二人の『見えない呼吸』を思い出して、
自分の力に変えていこう!
そして、何があっても人を責めずに自分と向き合っていこうと改めて感じさせていただきました。
 ありがとうございます!