Home 受講生の感想レポート 「長所のみつけ方」妻との別居を経て気がついたこと
「長所のみつけ方」妻との別居を経て気がついたこと

大阪校  田中 綾さん(32歳 男性)


自分がメンタルに出会ったきっかけ。メンタルで出会う方と少し深い話をするようになった時、必ず話題になる話。メンタルに通い始めた頃と今では、ずいぶん話す内容が変わったように思います。どう変わったか…中身が適当になったような気がします。

自分がこのレポートを書いているタイミングは、体験講座を受講してから8カ月も経っているのであたりまえと言えばそうなのかもしれません。でも、自分の中できっかけとなった悩みは、過去のものにできたのかなぁ、と話す内容が適当になった理由を考えます。真剣に、会社を休まなきゃいけないほど悩んでいたのに…すごい自分でも不思議です。なぜか。自分が変わったから。もちろん環境の変化はありますが、やはりメンタルでの学びを通して自分に対する・相手に対する・出来事に対する自分の変化。これが大きいように思います。

しかし、このレポートをきっかけにもう一度過去の自分と向き合っておこうと思います。
私は学生時代に出会った今の妻と22歳の時に結婚し、23歳の時に長男、翌年には長女が誕生しました。仕事のほうも、高等専門学校を卒業し小さい頃から憧れだった大手鉄道会社に就職し、仕事の内容も車掌や運転士などやりがいのある業務をやらせていただき、何の文句もない日々を過ごしていました。

そして26歳の時、次男が誕生しました。健康な…と思っていたのですが、生後一カ月経過してもあまり目を開かない…。病院で検査してもらった結果、小眼球症・網膜異形成という先天性の病で、視力の回復は一生望めない、というものでした。僕もなんて言っていいかわからない程ショックだったし、僕とは比べ物にならないくらい妻もショックでした。

でも、落ち込んでいる暇は全くなく、上2人の子育てとともに次男も、どうやって育てるかなんてわからないまま無我夢中でやってきました。妻は人に弱みをみせるのが嫌いな人間で、それは僕に対してでもそうでした。僕もそれはわかっているはずでしたが、やはり表に弱みを出さない妻に甘えていたというか、信用していたので、彼女が日々子どもたちと楽しく過ごしながらも抱え込んでいるものが大きくなっていっていることに気づくことができませんでした。僕の仕事のほうは変わらず順調だったのですが、一度離れていた部署に再度戻るという人事異動がありました。ある程度予想していた異動だったし、以前いたところだからうまくやっていける…と軽く思っていました。でも、想像以上に周りの人間からのプレッシャーを感じ、明らかに自分の能力以上の仕事を任されるようになり、どうしたらいいかわからなくなってしまいました。

そんな時でも家に帰れば子ども達の顔を見たり、趣味の野球観戦をしたり、自分の中ではうまくストレス解消ができているつもりでした。しかし家を預かってくれている妻は、24時間家のことで、今思えば僕に何か「助けて!」のサインを出していたかもしれませんが、自分も余裕のない状況だったし、もしわかっていたとしてもどうすればいいかわからなかったように思います。そんな妻も、ちょっとしたことでイライラしたり、明らかに通常より激しい怒りの感情を出すようになりました。会社から帰った家の中でも、その妻の感情が僕に対してのプレッシャーに感じて…自分の居場所がないように思いました。このままでは自分が危ないと思い、会社の病院に相談してしばらく会社を離れることにしました。

それから、自分の気持ちも仕事を離れたことによって落ち着き、妻も僕が家のことを手伝うようになって家の中にはゆとりができたように思いました。もうそろそろ…と、復職するタイミングは何度かあったように思います。でも、なぜかそこまでの話をするまでいかなかったのです。そして、やはり本当の問題解決は未だできていないと最近になってようやく気づきました。気づくきっかけとなった出来事は家族との「別居」です。これは話し合ったものではなく、僕一人で出かけている間に、妻と子ども3人と家財道具が出ていくというものでした。その直前に妻とこれからどうしようかと話しあって、復職して…と描いていただけに、ショックがありました。

でもこの時、確かに別居という事実は目の前にあるけど、これをどう受け取るかは自分次第だ!というメンタルでの学びをもとに、この状況を楽しむことにしました。
妻は僕に理由も告げずに出ていきました。せめて理由くらいは…とも思うけど、彼女からすれば理由も言いたくなかったんだろうし、もしかしたら明確な理由なんてないかもしれない。僕も、妻や子どもの顔を見られずに過ごすのはさみしいけど、自分だけの時間がいっぱいあるじゃないか!と思うことにしました。もしメンタルでのこの学びがなければ、勝手に出ていったことにだけとらわれていたように思います。これをきっかけに、メンタルでの学びを実生活に生かしていく機会が増えていきました。

特に、「受け取り方次第」で、本当に人生楽になるような気がしてきました。今、会社を離れていることは自分にとってマイナスなこともあるし、実際これから影響がでてくるとも思います。でも、今この状況がなければメンタルにも出会えてなかった!と考えると、これほど幸せなことはありません。子どもと過ごす時間もたくさんあるし、会社を客観的に見ることができるし、何より大きいのは、いろんな人と出会ったこと!これは間違いなく一生の宝物です。今までの人生で知り合ってきた人数の半分以上の方々と会社を離れてから出会い、いろんな話を聞いたりできたことは貴重すぎる経験です。これも、「受け取り方次第」の考え方がなければ、ここまでプラスの考え方はできなかったように思います。

ちなみに今、妻も僕としばらく離れて過ごして、彼女なりに何か気づきがあったようで、家を出た頃よりも、かなり明るくなってきたように思います。これからまた一緒に暮らすためにどうしたらいいか、妻のほうから話をしてくれるようになりました。将来、妻と一緒にメンタルに行くことがひそかな夢ですが…叶わない夢ではないと思っています。必要な時がくれば、一緒に受講できる日が必ず来る、と信じています。


子ども3人への接し方も、ゲシュタルト療法で学んだ「欠けている円」を見るのではなく、足りている部分を見る意識(人は相手の欠点に目がいきがちだか、足りているところに焦点を当てるとその人の長所が見えてくる)が持てるようになって、ずいぶんやさしくなりました。自分で言うのも恥ずかしい話ですが、こどもへの接し方は妻に注意されることはありましたが、自分なりによくできていると思っていました。でも、「欠けている円」の欠けている部分を中心に子ども達を見てたんだ、ということに気づかされました。

次男については先ほど述べたとおりですが、長男も軽い発達障害で周りの同じ年齢のこども達と比較しても、2月生まれということもあり、できないことがたくさんあります。もちろんそのことは分かっているけど、できないことに対してきつく言ってしまったりすることがありました。そんな二人にはさまれた長女は、真ん中であまり妻や僕に甘えることもできず、どうしてもほったらかしにしてしまいがちでした。次男もハンデをもっているということを百も承知ながらも、きつくあたってしまうことが多々ありました。でも、子ども達にはいっぱいいいところがある。何より生きていてくれることが、足りている部分じゃないか!と思えば、怒ることなんてまぁ、ほとんどないのかな…と思ったりします。
それより何より、親である自分たちもいっぱい欠けている部分がある人間なのに…自分の親でさえ、欠けている部分をもっているんだ…と考えたりすると、よほどのことがない限り、相手に対して、たとえそれが自分のこどもであっても欠けている部分を悪く言うなんてことはできないなぁ、と思います。

メンタルでの学び、もちろんステキなもので、これからも一生再受講を続けていくつもりですが…今のところ、自分なりに達したことは、「自分が変われば相手も変わる」こと!これです。カウンセラーなんて、自分がなるなんて今でも思えないですが、人生わかりません。でも、メンタルでの学びを通じて自分がたとえ少しでも変わることができているなら、妻や子ども・自分の親など身近な人間も変わっていくように感じています。もしかしたらそれは自分の受け取り方が変わっただけ、足りている所をみるようになっただけ、相手は何も変わっていないかもしれない。だけど…きっとそんな自分を見てくれていたら、相手も何かきづいてくれるはず!相手に求めない、存在がカウンセラー!を目指して、また自分の気づきをこれからも増やしていきたいと思います。

これだけの気づきと出会いを与えていただいたメンタルと、僕をメンタルに導いてくれた友人には本当に感謝致します。ありがとうございました!そしてこれからもよろしくお願いいたします!

 

~受講生のレポートより抜粋~
  紹介スタッフ:野本

先日このレポートの後日談を聴かせていただきました。
その後、奥様がある日突然戻って来られたそうです。
お子さんにとっても田中さんの存在が必要なのだと実感されて、帰って来られたとのことです。

本当に嬉しそうに話をして下さいました。

僕自身田中さんが受講される度に表情が明るくなっていかれる姿を見てきました。
受講されている中でも色々と話を聴かせて頂いていました。
ご家族のこと、ご自身のこと、その一つひとつを真摯に受け止めて、
向き合う姿を感じさせていただきました。

まさに「受け取り方次第」で人生の景色がガラリと変わるのだということを、
そしてどこに焦点を当てるかで幸せにも不幸せにも感じ方は変わるのだということを
田中さんを通して改めて教えて頂きました。

多くの方が悩んでいる時、自分を変えたいと思うけどなかなか変えらないとおっしゃいます。
確かに、何十年もかけてたどり着いた今の自分をそう簡単に変えられるわけではないですし、
そんなに簡単な人生はひとつもないと思います。

ただ、その中には「変わりたい変わりたい!」と思いながらもいつものパターンのままの生活を続けていて、なにも景色が変わらないなかで「変われない!!」と悩んでいる方も少なくないのかなと感じます。
実は僕も昔そうでした。うまくいかないのは周りのせいにして自分は間違ってはいないことを主張するだけ。周りとの人間関係は悪くなる一方でした。
「そんな自分が好きになれない、だから変わりたい。だけど変われない。」と身動きが取れないでいました。

そんなとき講座の中で衛藤先生から「自分を変えるということは今までの自分をある意味殺すことになる。死に匹敵する怖さがあるかも知れません。」と話されていました。
「ただそのくらいの思いで向き合うからこそ、Reborn<再誕生>することが人はできるんです!」
そして、「耳が痛いことは、生まれ変わるときの陣痛のようなもの。
成長には痛みが伴うのだ」ということも教わりました。

本当に「受け取り方次第」で周りは何も変わっていないのに、こころの景色は本当に変わるんです。
そう実感する中で、足らなさではなく足りているところを見つけることが上手になれたと思います。

田中さんのレポートまた受講している姿から、人って変われるんだな!ってことを
改めて学ばせて頂きました。
そして「相手に求めない、存在がカウンセラー!」を目指す!



田中さんのイキイキとした姿が僕にとって
立派なカウンセラーです。

本当にありがとうございます。
また講座や食事会でお話できる事を楽しみにしています。