Home 受講生の感想レポート 聴く為に大事なことは「正そうとする前に分かろうとせよ」なのだ
聴く為に大事なことは「正そうとする前に分かろうとせよ」なのだ

東京校  堀越 なぎささん(21歳 女性)


私は、優しさのつもりで人を傷つけたことがあります。本当の優しさとは何だろう、思いやりって何だろう・・・。その答えを求めて、右往左往していました。いろいろな講演会や講座へ参加し、たくさん本も読みましたが、何が正しいのか分かりませんでした。ただただ自分を見失い混乱するばかりで、人の心を学ぶのがすっかり怖くなっていました。
 そんなある日、たまたま読んだ本から日本メンタルヘルス協会の存在を知り、資料を請求しました。そこに書かれた言葉を見て、衝撃を受けました。
 「カウンセラーは自分が癒される仕事なのです」
 私は昔、進路相談室で「カウンセラーは自分を犠牲にする仕事だ」と教師に聞いて以来、カウンセラーに対して大変そうなイメージしかありませんでした。「自分が癒される」という言葉を目にしたのは初めてで、一瞬でガイダンスに参加する決意をしました。
 「衛藤先生・・・お話だけでも聞いてみよう。もう一度だけ、人の心を学んでみよう」
 体験ガイダンスは、やはり衝撃でした。ステージに先生が現れた時、「この人は本物だ!」と感じました。それは今まで参加したガイダンス等では感じたことのない確信でした。
 今までとても苦しかったので、涙が溢れて止まりませんでした。衛藤先生のお話に感動したのももちろんですが、「やっと出会えた・・・」そんな思いで胸がいっぱいでした。衛藤先生のようにキラキラした大人を、私は今まで見たことがありませんでした。

 「カウンセラーは、人の悩みを解決してはいけない」
 体験ガイダンスで、私は自分の間違いに気付きました。以前の私は、困っている友人に対して「なんとかしてあげたい、助けてあげたい」と思っていました。結果として、私は自分の価値観を押し付けたに過ぎなかったのかもしれません。私の言動が逆に人を苦しめていたことを知り、胸が潰れる思いでした。しかし、反省を生かして今のうちから心理学を学べば、きっとこの先多くの人を傷つけずに済むだろうと、受講を決意しました。そして、この講座を受けたらなんだか人生楽しくなりそうだと、ワクワクしていました。

 講座から学んだことはたくさんあります。

どんな想いも伝え方しだいということ。
 例えば「愛情」であっても、その伝え方ひとつで人を傷つけてしまうこともあるのですね。私も含め多くの人々は、正しい「伝え方」を知らないため、無意識のうちに自分の意見をおしつけてしまうのだと思います。Iメッセージの大切さと奥深さを実感しました。

 そして相手の話を聴く為に大事なことは
 「正そうとする前に分かろうとせよ」なのだと。
 どんなに分かりあおうとしても<相手は相手、自分は自分>相手と自分は違う存在なのだから決して交わることが出来ない別の存在。
 だからこそ話を聴くとき相手の気持ちを理解しようとする姿勢が大切なのだと学びました。

 また心しだいで人生は変わるということも学びました。
 今まで、幸せや不幸はやって来るものだと思っていました。でも、出来事はただそこに在るだけです。すべては受け止め方しだいであることを知りました。私はいつも「最悪な受け取り方」をしていました。自分を苦しめていたのは他の何ものでもなく、自分自身だったのですね。論理療法を学んでから、自分自身の呪縛から解き放たれ、自由になれた気がします。

 そして私が最も印象に残ったのは
 「I love you,because you are you」
 この言葉でした。
 あなたはあなたでいい。ありのままのあなたがいい。
 こんな素晴らしいメッセージが、ほかにあるでしょうか。
 ありのままの私を愛すること、それは以前の私にとって耐えがたい苦痛でした。

 過去の自分と向き合うことを、私は心のどこかでずっと避け続けて来たのです。自分など、嫌いで仕方がありませんでした。でも、もう大学生ですし、メンタルに通っている今の自分ならきっと過去と向き合えるのではないかと思うようになり、やがてそれは現実のものとなりました。

 音楽療法の授業の時でした。最後に、音楽を聴いてリラックスしながら、昔の自分に会いに行くワークがあり、林先生の声に導かれて、私は昔の自分に会いに行きました。深呼吸しながらゆっくり進んでいくと、そこには、心は傷だらけでボロボロになっている中学生の私がいました。
 胸に包丁を当て、気を失って倒れた少女、それは私です。あの時感じた、異様な包丁の重みは今でもはっきりと覚えています。ただ、あの時はすぐにでも死にたくて、死にかたすら考えず、刃物を求めて無心のままそうしたのだと思います。
 小学校中学年の頃から、いじめにあっていました。罵詈雑言を浴びせられ、毎日が恐怖でした。人前で顔を上げられなくなり、笑い方も忘れ、人目が怖くて知り合いが乗っているバスにも乗れなくなりました。たった10分の休み時間はとてつもなく永く感じました。毎晩のように、暗闇でひとりぼっちになる夢を見ました。泣きながら目覚めることもありましたが、それでも、夜が明けなければいいのにと思っていました。学校へ行くことのほうが怖かったのです。
 私はいらない存在なんだ・・・。人より何か優れているところがなければ、生きていてはいけない、誰からも必要としてもらえないと思い込んでいました。自分の存在価値を見出すため、自信をつけるため、私は必死に勉強しました。運動もなにもかも頑張りました。しかし、学年一位になろうとも、オール5をとって先生に褒められようとも、自信はつきませんでした。私はどこまで頑張ればいいのだろう・・・。常にだれかの目を気にする、その呪縛から離れられませんでした。

 今思えば、最も私を傷つけていたのは自分自身だったのかもしれません。
 「私なんかいらない」
 ナイフよりも鋭い言葉で、自分自身の心を切りつけていました。私の曇った心は、母や父のからの愛情さえも疑っていました。しかし、両親のおかげで立ち直り、両親の愛やたくさんの幸せに気づきました。そして講座をきっかけに、私はやっと過去の自分と向き合うことができました。同時に、初めてすべてを抱きしめることができたのです。死ぬことばかり考えていたあの頃の自分も、今の自分も、まるごと抱きしめて癒すことができました。
 もしあの頃の私を抱きしめることができなければ、過去は、ずっと私のコンプレックスでしかなかったと思います。メンタルに出会えなければ、ずっと過去を引きずって弱い自分を憎み、幼いころの頑張りさえ否定し続けるところでした。
 ワークの最後には過去の自分とのサヨナラが待っていました。過去の自分に「よく頑張ったね、ありがとう。生きててよかったね。もう苦しまなくて大丈夫だよ」そう声をかけて抱きしめると、幼い私は安堵の表情を浮かべ、笑顔でふっと消えていきました。いつの間にか、涙が頬を伝っていました。

 メンタルを通して、本当の自分に出会えました。初めて、自分の心の声を聞くことができました。「強くなること」に絶対的な価値があると思いこみ、弱い自分を認めずに突っ走ってきたので、自分のことをよく知りませんでした。本当はのんびりやで平和主義で争いが嫌いみたいです。今まで走りすぎたので、これからはゆっくりゆっくり毎日を大切に生きていこうと思います。生きているうちに、どれだけ素敵なものを見つけられるか、どれだけの人を幸せにできるか楽しみです。無理したり頑張ることをやめたとき、自ずと自分がみえてくるものなのですね。

 近年、自殺者は後を絶たないようです。いじめによる学生の自殺者のニュースを見るたび、胸が締め付けられる思いがします。苦しかっただろうな。誰か傍に、彼らを抱きしめてあげる大人はいなかったのかと、悲しくなります。以前中学生の女の子の自殺を報じる記事に、こんなコメントがありました。
 「子供は命を軽く見ているから、すぐに自殺に逃げ込むのだ」
 果たしてそうでしょうか。彼女たちだって命の尊さはよく知っているはずです。それでも、自ら命を絶ってしまいたいくらい辛かったのだと思います。彼女がその尊い命を差し出して訴えかけた苦しみを、いじめによる精神的な負担を、私たちは無駄にしてはいけないのだと思います。幼い命が、教えてくれた命の大切さと人間の儚さを、私は決して忘れてません。

 誰かによって傷つけられ、また自分で自分の心を傷つけている人は、たくさんいるのだと思います。
 いつも思います。学校や職場で繰り広げられる人間関係や、電車の中で子供を叱る母親を見るたび、
 「みんながこんな技術を知っていたら」
 「私に伝える力があったら」
と。恵まれた環境、安定した生活。自分を脅かすのは、マイナスな受け止め方や不安などの自分の心のみです。今こそ、メンタルが必要なのだと思います。

 今の私にできることは、多くの人にメンタルを広めること、自分自身が実践してゆくことです。
 これからは「幸せを与えたいなら幸せでいること。元気を与えたいなら笑顔でいること」という衛藤先生の言葉を胸に、今を楽しく生きていきます。

 弱さが生み出したもの。
 私はとても心が弱いです。弱いけれど、歩み続けようと思います。私の弱さは「私と同じように、心の弱い人を守りたい」という夢を生み出してくれました。
 私は人を守れる道を探そうと思います。「そんなものは理想だ」と多くの人たちに言われてきたけれど、今私の目の前に「心理学」という、人を守る学問があります。そして、たくさんの人々を救い続けている先生方がいらっしゃいます。一緒に講座を受けているたくさんの仲間がいます。もうなにも、怖くありません。あとは自分の心しだいです。もちろん、おしつけや、自己満足ではなく、その人自身が自分を受け入れ、自ら立ち上がれるようなお手伝いをしたいです。助けてあげよう!なんて思わずに、その人の心に寄り添うコミュニケーションができたらと思います。そっと見守ることができる、包容力のある女性を目指します。

 ずっとずっともがいて、苦しんできた私は、衛藤先生のたった一回の講座で驚くほどスーッと楽になれました。
 「私は私でいいんだ」
 みんなに伝えたいです。
 「あなたはあなたのままでいい」
 心から、この言葉を言う人が増えたら、世界中に満ち溢れたら、どんなに素敵でしょう。
 まずは受け入れること。自分で自分を受け入れることができなければ、誰も受け入れられません。誰の言葉も信じられません。多くの人々が
 「私は私のままでいいんだ!」と、自分で自分を守れるようになったら素敵です。
 自分を愛すことができれば、人を愛することができる。同じように、自分を守ることができたら、誰かを守ることができるかもしれません。
 私は、人の笑顔が好きです。たくさんの人の笑顔が見たいです。だから私も笑顔を大切にしていきます。

 「あなたはあなたのままでいい」
 心からのこの言葉が溢れる世界を夢見て。

 

~受講生のレポートより抜粋~
  紹介スタッフ:野本

いつも東京校でお逢いする堀越さんは毎回毎回熱心に受講されています。
 講座の中で気づいたこと、もっと理解を深めたいことを先生方や時には僕に熱心に聴きに来てくれています。

 いつも一所懸命な姿、そして何よりも学んだことを素直に、自分に正直に実践しようとしている堀越さんの姿から学ばせてもらっていいます。

 このレポートについてこんな事を話されていました。

 「このレポートを書くに従い、随所に“やっと出会えた“という言葉を用いました。大げさに感じられるかもしれませんが、どれも私がずっと探し続けていたものだったからです。まさしく”やっと出会えた“のです。」と。

 また、「先生方は講座の度に、私の心に大切なものを残してくださいました。それは言葉であり、表情であり、雰囲気であり、気持ちのこもった視線でした。人の心を揺り動かすのは、決して言葉や話術だけではないのですね。」とも話されていました。

 衛藤先生が講座の中で
 「どんな価値観や考え方、生き方をしても良いと思います。ただそれを誰かに、
 子供や部下や配偶者に受け取って貰いたかったら、まずあなたがそのやり方で幸せになってください。」と仰っています。
 身近な人にこうあって欲しいと幸せを願うならまず自分が幸せになること、そして笑うことなんですよね。

 その為には自分自身を大事にすること、自分で自分を愛することが必要なのだと思います。

 堀越さんのレポートのなかにもありました。
「みんながこんな技術を知っていたら」
「私に伝える力があったら」と思うと。

 本当に僕自身もそう思います。
 待ちゆく人達の表情や姿勢を見るにつれ笑っている人が少ないと感じます。
 衛藤先生がいつもおっしゃっています。

 「子供達が早く大人になりたいと思うような、カッコイイ大人がもっと増えれば若年層の自殺をくい止めることができると思います。だから皆さん笑って下さい。」と。

 本当に笑って欲しいです。
 中には誰にも理解されないほどの辛くて悲しいことがある方もおられると思います。
 その悲しみを一番わかってあげられるのは、他の誰でもなく自分なんですよね。
 ただ自分で自分を好きになることができない人が多いのかな!?と感じます。

 僕も昔は自分に自信が持てなくて、本当に自分が嫌いでした。
 そんな僕が今心から笑えるのは、笑えない理由探しではなくて、笑える理由探しを日々始めたからかも知れません。

 衛藤先生がインディアンの人々のように毎日何気ない些細なことにも感謝する姿に
 足らなさではなく足りているところに目を向ける事を、
 そして自分の頑張りに一番の理解者である自分が褒めてあげる事が大事
 <あなたはあなたのままでいい>のだと教わったことが、
 自分を好きになることができた大事なきっかけです。

 「たったひとりとの出逢いで人生が変わることがある。だから皆さんお一人おひとりの存在を見くびらないで下さい。」
 先生に言われたこの言葉の意味が今ならわかるような気がします。


 堀越さんがこの言葉を胸にと書かれていた
 「幸せを与えたいなら幸せでいること。元気を与えたいなら笑顔でいること」

 僕も大事にしていきます。
 これからも、そのまっすぐな笑顔で“堀越さんが堀越さんのままで”
 癒せる人達に出会っていって下さい。心から応援しています。
 素敵なレポートをありがとうございました。