相手の行動を変えるより、自分の気持ちをどう表現するのかを学んだ |
大阪校 川畑 英一郎さん(43歳 男性)
私は、今から五年ほど前に突然会社に行くのが嫌になり気力も無くなりました。
それでも妻とは、同じ会社と言うこともあり一緒に通勤をしていました。 一緒に玄関を出た途端に「帰ろう」と言い、駅に着いては「帰ろう」と言い、会社の目前に来ても「帰ろう」と言い、でも結局は、そのまま仕事を続けていました。
実は、その更に五年ほど前にも偏頭痛や腰痛、肩で息をしないと呼吸が出来ないという様々な症状に悩まされ、「脳神経外科や鍼灸医院にも通いましたが、原因が分からずじまいで、ごまかし、ごまかし毎日這って行くような感覚で通勤していました。
その時は、辛抱して仕事を続けていれば知らぬ間に痛みは治まっていました。 その頃の私は、仕事でミスをしても毎日遅くまでの残業や徹夜をしても「すべては、修行だ」と考えていました。
今回もそのうち治るだろうと思っていたのですが、日が経つにつれ、やる気やしゃべる気力までが無くなって行き自分が壊れていくような感覚になりました。 そこで掛かり付けの医者に相談し心療内科を紹介して頂きました。
そしてはじめての受診で、「うつ病」と診断されました。 「何で私が・・・」という思いで愕然としました。
その後は、心療内科の指示通り三ヶ月の自宅療養のあと、残業や休日出勤を一切行わず過ごしていました。しかしどこか違和感を残していました。
そんな生活を二、三年過ごしたある日、とあるセミナー講師に出逢ったのです。 二人は、いつも飛び切りの笑顔で私達受講生に接して頂き、また彼らの廻りにも飛び切り笑顔のたくさんの仲間達に囲まれていました。
そのたくさんの笑顔の根源は、どこから来ているのかを知りたくて、また私も彼らの様な飛び切りの笑顔に変われるかもしれないと思って、体験セミナーを受講しました。
衛藤先生による体験セミナーは、まさにライブそのものでした。 笑い有り、涙有り、そして感動を与えて頂きました。 そこで一番心に残った言葉は、 「I love you,because you are you」 (あなたは、あなたのままでいいよ)というフレーズです。
「うつ病」になって色々な人の話しを聞いたり、色々な人の本を読んでも掴み切れなかった意味がこのフレーズを聞いて、目の前が一気に明るくなりました。
私は、私のままでいいんだ、無理をして他人に合わせようとしたり頑張らなくてもいいんだ! 何回か聞いたことのある様なフレーズのはずが、この時突然腑に落ちました。
直ぐに心理カウンセリングコース基礎コース前編を申し込み、毎週の講座がとても楽しみになり、前日などはワクワクしていました。 その前編講座の中で受講前より私が一番興味を持っていたのが、第二回講座「自分自身を知る心理学」でした。
私は、自分自身の事が余りよくわかっていないと感じていたので自分の事を知る絶好の機会だと思いました。 受けはじめて最初のうちは、これで自分自身を知ることが出来るのか?と思いましたが、受講しているうちに人間の脳のメカニズム、脳幹、本能脳、理性脳の役割と関係を知り、ストレスのメカニズムを理解することが出来ました。
私が、子供の頃から今まで取ってきた行動は「本能脳と理性脳の戦い」 つまり如何にストレスを増やすかを実践してきたかのように感じました。
両親や年長者から受けた教育を素直に受け入れ、「いつもいい子でいなければならない」、「人に迷惑を掛けてはいけない」、「嘘をついてはいけない」等の教えを守ろうとして病気になってしまったんだと気付きました。 これからは、もっと自分に優しくしてあげようと思いました。 そして、もっと心理学を学びたいと思いました。
次の第三講座「相手の行動を変える自己開示」では、「Iメッセージ(自分の気持ちを素直に伝えるメッセージ)」を学びました。 これは、相手の行動を変えると言うよりむしろ自分の気持ちをどう表現するのかを学びました。 つまり衛藤先生に教わった「過去と他人は変えられないが、未来と自分は帰られる。」 というフレーズそのものだと気付きました。
他人でなくまず自分が行動してみること、それが近い未来あるいは、遠い未来を変える第一歩になるということです。 「I」私が、「YOU」あなたにどうゆう行動を望んでいるのか、またそれを望む理由が何であるのかを明確に伝えること。 それが人間関係をスムーズに進めるためだということをもっと早く知っていれば、私も「うつ病」にならなかったのではと思います。
だからこそ、この「Iメッセージ」をマスターして普段から普通に使えるようになりたいと思いました。
衛藤先生は、一日二十個「Iメッセージ」を使おうと言われましたが、一日一つか二つずつでも使って行きたいです。
次に第一講座の「相手の問題を解決に導く聴き方」は、日本メンタルヘルス協会の特徴でもある「再受講システム」で再受講することにより、更に深い気付きを得ました。
「パッシブ・リスニング(受動的な聴き方)」と「アクティブ・リスニング(積極的な聴き方)」私は以前より、よく友達の愚痴を聴く機会が多く、聴く事は出来てもそれに対する的確なアドバイスが出来なくて悩んでいました。
「沈黙、あいづち、ドア・オープナー」「くり返す、話しをまとめる、心をくむ」この六つのテクニックを使い分けてこれから友達の愚痴を聴くときには、活用したいと思います。
その日の気分や体調にも依るものだとも思いましたが、この心理カウンセリングコース基礎コースを前編、後編と受けて自分の内面の変化が大きいと感じました。 どこがどう変わったとか具体的にはまだ言えませんが確実に自分が内面から変化していることに気付きました。
さらに再受講を受けてもっと変わりたいです。 今回、この心理カウンセリングコース基礎コースに出逢えて本当に良かったと思います。
講座に行くと各スタッフの皆さんが笑顔で出迎えて頂け、各テーブルへつくと受講生同士が笑顔の挨拶を交わし、いつもとても素敵な気分で受講することが出来ました。
また終わってからの食事会、いつも和やかで講座とは違った学びの場でもありました。 受講前に知りたかった皆さんの笑顔の理由がわかったような気がします。 「すべては必然」私の大好きな言葉です。
私が、「うつ病」になったのも日本メンタルヘルス協会に出逢ったのもすべて偶然では無く起こるべくして起こった必然だと思います。
私は、此処で学んだ内容、更にこれから再受講等で気付きを得られる内容を会社や社会で活用していきたいと思います。
最後に衛藤先生、林先生、丸山先生、事務局スタッフとボランティアスタッフの皆さん本当にお世話になりました。
いつも素敵な笑顔をありがとうございます。
先生方、スタッフの皆さんには、これからも再受講等でお世話になりますが、ここでひとまず感謝のIメッセージに変えさせて頂きます。
「私は、毎回皆さんの素敵な笑顔に出逢えることで元気や、やる気をたくさん頂きました。本当に感謝しています。ありがとうございます。」 これからも未来の受講生達にも素敵な笑顔を贈って下さい。
|
~受講生のレポートより抜粋~ |
紹介スタッフ:磯馴 |
川畑さんは、いつも講座後などにテーブルに置かれているものを片付けてくれたりと、あったかいお心遣いをいつも忘れない素敵な方だなぁという印象でした。
でも、その川畑さんにも様々な背景があったのだということをレポートを通して知り、ぼく自身様々なことを考えさせられることになりました。
会社に行く気力もなくなり、心療内科で「うつ病」と診断された川畑さん。
「いつもいい子でいなければならない」、「人に迷惑を掛けてはいけない」、「嘘をついてはいけない」という両親や年長者から受けた教育を守る為に、仕事ではいつも一生懸命取り組み、人に対しても親切にする。
だけど、それが誰よりも自分自身を苦しめる事になっていた。
そんな中、日本メンタルヘルス協会を受講することで出逢った言葉が
「I love you,because you are you」 (あなたは、あなたのままでいいよ)
その言葉を聞いたことで川畑さんの心の重荷が取れていったように、ぼく自身もその言葉よって救われた一人でした。
いつも良い子でいなければいけない。人に迷惑はかけてはいけない。 そういった「正しさ」が実は自分を苦しめることに繋がっていく。
良い子でいなければ自分には価値がない。 人に迷惑をかけるような人間はダメだ。
そんな想いがあるからこそ、自分に無理をして人に良い顔をしてしまう。
かつての自分は、まさにそういった人間。
『人から良く見られなければいけない』 いつもそう思って、弱音を吐くことはありませんでした。
辛いことにも耐えて「すべては、修行だ」と思っていた川畑さんと同じように、自分を追い込むことばかりをしていました。
人から見ると良い人。
でも、内側の自分の心は『良い人を演じている』というだけ。
無理して演じているので、心はどんどんと苦しくなっていく一方。
『良い所ばかりを見せようとする人は、実は誰よりも劣等感を抱えている』
衛藤先生は講座の中でそうおっしゃいます。
それを聴いたときに、まさに自分が劣等感の塊であったことに気づきました。
そして、
『自分の弱さを語れる人が、本当に強い人』
講座でその言葉を聴いたとき、『あなたはあなたのままでいいよ』という言葉が、より深く自分の心に響いていったのを今でも覚えています。
今回の川畑さんのレポートを通して、表面的な情報だけで判断せずに『ありのままのその人』を感じることの大切さを改めて学ばせて頂きました。
いつもニコニコしている人。やさしい人。親切で心遣いを忘れない人。
そんな人も、実は心の奥では何かを抱えているのかもしれない。
当時の川畑さんや、ぼく自身がそうだったように。
コミュニケーションは、身近な人ほど盲点になりやすいもの。
自分が接している身近な人に対してこそ【ありのままのその人】を感じ続けられるような関わり方をすることを、いつも忘れないようにする大切さを改めて意識することができました。
今回は本当に素敵なレポートどうもありがとうございました。 また素敵な笑顔の川畑さんにお目にかかれることを楽しみにしています!
|
|