受講生の感想レポート

名古屋校基礎コース修了 山本綾子さん 33歳

「受け取り方」の大切さ

初めて私が「心理学」という言葉に興味を持ったのは、高校生の頃。
自分の母親よりも年上の非常勤の先生が、非常勤で教師をしながら大学へ入学し、
心理学を学んでいるという話を聞き、なんとなく自分も大人になったときに
先生のように心理学を学んでみたいと憧れを抱いたことを覚えています。
それから15年近く、ただぼんやりと“いつか心理学を学んでみたい”
と頭の片隅で思っていた私を、紹介者の方がメンタルの体験セミナーに誘ってくださり、
二つ返事で参加を決めました。
とはいえ、特に「こうなりたいから」などの理由もなく、
ふと“何の為に学ぶの?”という疑問があったことも事実でした。
特別な理由もなく、なんか心理学っておもしろそうというふわふわした気持ちで
心理学を学ぶことは、他の受講されに来る方たちに対して失礼になるんじゃないだろうか?
という気持ちが何度も頭をよぎりました。
そんな気持ちを持った状態で受けた体験セミナーでしたが、
衛藤先生の講演中、周りの人たちが純粋に笑ったり、泣いたりしている姿を見て、
何か特別な理由がなくても、純粋に学んでみたいと思う気持ちがあればいいんじゃないか
と思えてきました。
体験セミナーが終わった頃にはすっかり迷いも消え、むしろ“心理学を学ぶことで
何かを見出せるかもしれない”という気持ちに変わっており、申込書を提出していました。
普段の私は、小さな失敗は恐れないものの、生活環境が大きく変わることに不安を感じ
二の足を踏んでしまう傾向があり、この時も受講を決めたものの受講時期を
いつからにするかを迷っていました。
セミナー会場を後にし、紹介者の方と食事をしながら受講時期をどうしようかと話していたところ、
偶然にも衛藤先生とお会いし、二言、三言ほどですが、お話をさせて頂きました。
この偶然がなんだか“すぐに受講を開始しなさい”と言われているように感じられ、
迷っていても始まらないと背中を押してもらえた出来事でした。
後に講座で「人間は全て無意識で繋がっている」と習った時に、この体験がただの偶然ではなく、
背中を押してもらう為の必然だったのかもしれないと深く思った事を覚えています。
また、この後編コースの未来心理学の講座での「全ての物は分子レベルで一緒である。」という話や、
前編コースの心のストレスを取り去るからくりでの「脳幹教」の話は、
本当に雷に打たれたような衝撃を受けました。
ただただ「なんて素敵な話なんだろう。全ての人がこんな風に思えるようになったらすごく素敵なのに。」
と感動するばかりで、この話をこれからたくさんの人たちが学んでいくのかと思うだけで、
なんだか心がとても温かくなりました。
色々な講座を受けていく中でいつも頭の中に浮かんできたのが、母親の顔でした。
いつも笑っている母親の顔が浮かんできました。
特に本当の自分に出会える音楽力の講座中、母親の笑っている顔しか思い浮かばないほどで、
叱られたりケンカしたりした事よりも笑顔のほうが強く印象に残っているほど、
母はいつも笑顔でいてくれたんだと改めて気付かされました。
そして私も母のようにいつも笑顔でいようと思えました。
普段から音楽は聴いていて心地いい音楽を好み、歌詞や曲に感情移入をしないタイプの私は、
正直あまり音楽力の講座に興味を抱いていませんでした。
悲しい気持ちの時に悲しい曲を聴いて泣くとか、落ち込んでいる時に気分を盛り上げるような曲を聴く
といったことを全くしない私にとっては、音楽療法という言葉があまりピンときておらず、
音楽療法の講座ではあまり学びがないかもしれないとさえ思っていました。
周りの人たちから「音楽療法の講座では泣くよ」と言われても、
“音楽に泣かされるなんてことありえるの?”
と少し冷めた気持ちで見ている自分もいました。
ただ、周りがこんなにも「泣くよ」と言うのなら、こんな風に思っている私でも
泣くことになるのかな?という意味での興味が少し芽生え、学びはなくても音楽で泣く
という経験をしてみようと少しひねくれた考えで講座に挑みました。
いい意味で裏切られました。
音楽療法の講座は、まるで自分がカウンセリングを受けているような感覚で、
みるみる気持ちが軽くなっていくのが分かりました。
言葉ではうまく言い表すことができませんが、体の中を気持ちのいい風が吹き抜けて行くような、
心の中のもやもやがすべて吹き飛ばされていくような、そんな感覚を味わいました。
あまり学びはないかもしれないと思っていた事が恥ずかしくさえ思えるほど、
たくさんの気づきと癒しのある講座でした。
この日の家路はとてつもなく心地の良いものでした。
講座を受けていく中でもう一つ大きな発見がありました。
『講座を受ける前と受けた後では明らかに体調が違う。』
前編の第一回目のグループディスカッションの際に、
同じ席でも離れた場所に座っている人の声が周りの声や拍手にかき消され、
聞き取れないということがあり、話をする時は同じ席の人みんなに聞こえるように
大きい声で話をしようと心に決めていました。
ですが、毎週講座の日は、朝からイライラしていることがあったり、偏頭痛があったりと、
何かと調子が悪いことが多く、毎回30分以上かかる講座へと向かう道のりも苦痛で、
席についてからも“今日は調子悪いからあまり大きな声では話せないなぁ。”とか
“今日は笑えるような気分じゃないな。”と思うことが多々ありました。
それが、講座が終わった後には、体調が悪かったことやイライラしていたことなど
すっかり忘れてしまっていて、帰り道でふと、“あれ?今日行く時頭痛かったような気がする。”
と思い出すぐらいで、とてもすっきりした気分で30分の道のりを帰ることが出来ていました。
初めは“今日の講座が楽しかったから忘れてたんだなぁ”ぐらいにしか思っていなかったのですが、
講座を受ける度に同じような体験をするようになり、次第に“講座を受けることで、
体調や気分が改善されているんだ”という確信に変わっていきました。
また、グループディスカッションで前回の講座の内容で感じたことを話すことで、
前回感じた心地よさを思い出し、気持ちがすぅーっと楽になったりすることもよくありました。
さらに大きな声を出すことで、自然と情動発散をしていましたし、
講座中に声を出して笑うことも私にとって効果的な情動発散となっていました。
心理学を学ぶこととカウンセリングを受けることは全くの別物として考えていましたが、
心理学を学ぶことで、自分自身のカウンセリングにもなっていたのだと気付かされました。
心理学というものは、人に対する学問であって自分に対する学問ではないという考えがあり、
人に対してどう使っていくかを学ぶものだと思っていたところがあったので、
まさか学んでいる自分がこんな風に癒される結果になるなんて思ってもいませんでした。
しかも、講座の内容は常に、人をどう変えていくかではなくて、自分がどう変われるかという内容で、
“人を変えようと思うから難しいし、苦しくなるんだ。自分が変わることで相手が変わるってことなんだ。”
と腑に落ちた時に、気持ちが楽になり肩の力が抜ける感じがしました。
そんな私にとってさらに衝撃的だったのは、衛藤先生の話された“禅”のお坊さんの話でした。
悩みを話にくる人へのお坊さんの切り返しが思ってもみない答えで、
“そんな風に考えることができるんだ!”とものすごい衝撃で、興奮と感動が入り交じった気持ちになり、
体が震える思いでした。
この禅のお坊さんのようなとらえ方が出来るようになれば、すごく強くなれるような気がする。
そう思わずにはいられないほど、強い衝撃を受けました。
そして、「受け取り方」の大切さをとても強く感じた話でした。
最初の頃に感じていた不安や迷いはいったい何だったんだろう?と思うほど、
基礎コースを終えた今は気持ちが軽く、心理学を学ぶという行為をとても楽しんでいます。
とはいえ、学んだ事を実際に自分の物にすることはとても難しく、
講座を受けながらも“実際に実践するとなると、難しいなぁ。”と思う事も多々あり、
日々自分に問いかける毎日です。
まだなかなか自分が変わっている自覚は持てませんが、大きく違うことは、
“知っている”ということだと思っています。
心理学を学ぶ前はマイナスのとらえ方をしていても何も気付きませんでした。
でも、心理学を学んだ今は、ついついマイナスのとらえ方をしてしまっても、
ふと立ち止まり、“今マイナスのとらえ方してる”と気付けるようになりました。
はたから見たら何の変化もないように見えるかもしれないですが、
ふと立ち止まり軌道修正出来るようになった事は、小さな一歩でも変化なんだと感じます。
まだまだ学ぶべきことも、成長すべきところもたくさんあり、
もっともっと色々な事を吸収していけるはずなので、少しずつでも自分が成長できるよう、
そして成長した自分が周りの人たちにいい影響を与えることができるよう、
これからももっと楽しんで心理学を学んでいきたいと考えています。
次に振り返ったときに、“考え方が変わったなぁ”と自分自身で感じられるような自分になるために。

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