Do my best.
2019/04/21
日本では新入生、新社会人、また、新しい場所への転勤など、4月から新しい生活が始まることが多く、糸が張ったような緊張が続き、そこに5月に入り連休になります。そのホッとした心のすきに、緊張の糸が切れ、体と心のバランスを崩してしまうことから、このネーミングがつけられました。
ましてや、今年は消費税が8%に上がり、その準備や対応に追われ、その前から社会の中には緊張が続いていたように思われます。メンタルのカウンセリングルームにも、心と身体に不調を抱える人が増え続けています。
やはり新しいことに飛び込むことはストレスをともないます。このように書くと「やっぱりストレスなんだ」と、より心身に不安を感じて、落ち込む人が出てくるかもしれません。なぜなら、心と身体は結ばれて連動しているからです。
でも、五月病などになりにくい人がいます。それは「My best.」の人です。
自分に完ぺきを求めない人です。「今」自分が、やれることにエネルギーを集中します。
その逆の「 The best.」完ぺき主義者は、いつも全てのことに、あまりにも高い目標をかかげます。だから、そのあまりにも高い目標をかかげるから、その目標には到達できません。
それを誰もが「笑っている」「バカにしている」と周囲の目や、他人の評価まで、間違って受け取ります。
だから、その失点をとりもどすため、周囲から認めらるために、さらに高い目標へと、自分を追い込んで行くのです。その夢みる目標はあまりにも高すぎるから、当然、到達できることはありません。
その高すぎる目標から、到達していなかった自分自身を見て、マイナスに減点してゆきます。そう悲しい減点主義者になってしまうのです。
そこで、さらに自信を取り戻すために一発逆転の、途方もなく高い目標を目指そうとします。
「 The best.」の人は、もともと目標が高すぎたり、方向が間違っているとは思わないで、さらに自分を追い込んでゆきます。
やがて自分で作りだした高い目標のための「苦しみ」と「あせり」という、地獄のスパイラルに真っ逆さまに落ちて行くのです。それが、五月病になりやすいタイプの人です。そこから長期ウツ病になったりもします。
心理カウンセラーとして、多くの自分が好きになれない人を見てきて、共通点は「ビックマウス!」そうデカイことを言い過ぎる。不思議と、大口を叩く!
そうなのです、自分に自信がない人ほど、デカイことを夢みる。日本では「弱い犬ほど、よく吠える」と言いますが、実に的確にそのことを言い表わしています。
新しい世界に入って行く時に大切なことは、少しずつ階段を上がることなのです。
何か新しいやり方を教えると、すぐに「難しいですね。先生のように上手くはできない!」と、言う人に出会います。
僕はそんな時には、すぐさま「今は難しいと感じているんだよね! でも、トライすれば、その分、上手くなるからね」と、言い換えるようにしています。そうなのです、スグに「難しい」と言う人も、やはり完ぺき主義者です。
完ぺきを最初から意識し過ぎて、そこから減点して「難しい」と言ってしまう。そして、難しいから、最初からトライしなくなる。そう、オール or ナッシング!100か0かタイプの人です。
だから、以前と変わらない自分の世界に住み続けます。「変わりたい」と言いながらアクションしない。それが、このタイプです。
インディアンの言葉に「巨木を見ると、自分にはなれないと思うけど、もともと巨木は、最初はドングリからのスタートだ!」と。誰でもドングリの可能性が隠れています。
だから、マイベストなのです。やれる範囲でやる。失敗しても、死にはしない。「一歩、一歩、やってみよう!」「楽しそう!」「今日より、明日は上手くなる」「自分には、その可能性が宿ってる」何かを始める時に、このような「My best.」的な言葉のパワーは、強いエネルギーを生み出します。
マハトマ・ガンジーは言いました。
言葉が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、運命が変わる。
それに影響を受けて、マザーテレサも語りました。
思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから。