瞳に輝きを…
2023/09/13
レオナルド・ダビンチの『最後の晩餐』には、こんな話があります。
ダビンチがイエス・キリストのモデルを探して街を出ました。そこに美しい瞳をした青年を見いだします。彼の優しい笑顔や澄んだ瞳こそイエス・キリストのモデルにピッタリでした。その青年をアトリエに呼んで、その青年をイエスのモデルにして晩餐のシーンを中心に描き始めました。
そして12人の弟子たちを数々と描きました。ダビンチは3年近くかけて描いていったのです。でも、どうしても最後に描けない人物がいました。それはイエス・キリストを裏切ったユダのモデルだけが見つからなかったのです。
あのイエスを裏切った悪者ですから、簡単に見つかりません。ダビンチは、また街を歩きました。そして、うす暗い路地のところでお酒を飲んだ陰鬱な表情を浮かべた男を見つけました。
「この男のように世の中を恨みきっている瞳を見たことがない」と彼はその男に声をかけました。
そしてアトリエに彼を招き入れ、銀貨を渡してユダのモデルにして絵を描き始めました。ダビンチは創作意欲がわきました。
そのモデルに報酬として銀貨を渡した時に、ダビンチの手から銀貨を奪い取ったからです。
なぜなら、聖書の中の裏切り者ユダも銀貨に目がくらんでイエスを裏切ったからです。まさにモデルにはピッタリでした。
その暗い瞳、世界を敵にまわしたような表情。ダビンチは無我夢中で絵に没頭しました。まもなく描き終わろうとした時に、ユダのモデルの暗い瞳から大粒の涙がアトリエの床に落ちました…
「どうして泣くのか?」とダビンチは尋ねました。
ダビンチ先生は僕を覚えていないのですか?僕は3年前に、あなたに声をかけられてイエス・キリストのモデルをした者です。あの頃は、自分はすべてが上手くいって希望にあふれていました。でも、その後に立て続けに両親を亡くし、仕事はクビになり、酒を飲むようになり…仲間も離れていきました。
3年前は僕はイエス・キリストだったのに、今は裏切り者のユダのモデルになるなんて、その人生が僕には悲し過ぎて。
人は生まれた時には、キラキラした瞳で聖者のように笑っているのに、いろんな経験を通して笑顔が失われ、瞳に輝きがなくなっていく人がいます。
京都アニメ放火殺人事件の青葉真司被告の小学校のあどけない笑顔の写真も報道されていました。その笑顔の少年が、こんな残忍な事件の被告人になることに、人生の悲しさや残酷さを思いました。でも、その逆もあります。過去に何か悲しみと辛いことがあっても、それを輝きに変え、笑顔を取り戻す人たちも、たくさん僕のコミュニケーションの教室には存在します。
あなたの最近の瞳は、キラキラしていますか?
笑顔はどうですか?
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心理カウンセラー衛藤信之
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