旅人
2019/04/21
東には東の正しさがあるという
なにも知らないのは さすらう者ばかり日ごと夜ごと変わる風向きにまどうだけ
(中島みゆき : 旅人のうた より抜粋)
また、韓国と日本の雲行きが怪しくなっている
竹島問題。
日本では竹島と呼び、韓国は独島と呼ぶ。
また、アメリカはリアンクール島と名付けて、どちらの肩も持たない呼び名で読んでいる。
タクシーに乗りながら、ラジオのコメンテーターにうながされて、僕よりも戦争の時期に近かったはずの年輩の運転手が一言「日本は弱腰なんだよ‼」と声をあげた。
僕は黙った••••
天気の話などの軽い会話を、その運転手さんとしていた僕は、静かになった。その運転手さんの憤りに反対や賛成をしても意味がないような気がして。それが、今は一般の人々の雰囲気なのだろうか?
国際宇宙ステーションには日本から参加している宇宙飛行士の古川 聡さんがいる。彼のいる場所から地球はどう映っているのだろうか••••
その島は宇宙から見えるのだろうか?
僕に「テレビのコメンテーターとして出演を」とテレビ関係者から声をかけていただくことがありますが、僕にはコメンテーターは、むかないと思っています。
きっと、眉間にシワを寄せて語り合っているコメンテーターの中で「どう思われますか?」と僕に話が向けられると、
「そうですね。差し上げたらいかがですか、その代わりヨン様とマッコリのCMのチャン グンソクをトレードしたらどうですか? 冬のソナタの相方のチェ ジウも‼
あんな草木も生えない、飲み水もない小さな島で韓国と日本が戦争を始めるようなことがあれば、それこそ末代まで、あきれられますから••••」
これは放送事故です
コマーシャルあけの画面には、僕の座っていたイスには、ぬいぐるみが置かれ「衛藤氏は緊急の用事で退席されましたので、これからは私達だけで話を進めたいと思います」ってね
地球の外に三度行った宇宙飛行士のウォーリー・シラーは「宇宙から地球を見ると国境なんてどこにもない。国境なんてものは、人間が政治的に理由だけで勝手に作り出したものだとわかる。宇宙から自然そのままの地球を見ていると、国境というものがいかに不自然で人為的なものだとわかる」
宇宙飛行士のエド・ギブスンは「地球も宇宙もいかに美しく、見事に調和している。偶然にこんなものができるはずがないと思う。何か宇宙をかくのごとくあらしめている存在、ある力があるに違いないと思う。それが何なのかと問われると、答えようがない。定義を下しようもない。その存在をどう定義しても、その定義は誤りで、定義を下すということ自体が固定化された精神の産物で、あるのは、ただそこにある調和という存在だ」と••••
それは宗教で言う神なのか?インタビュアーが質問すると、
「あらゆる宗教が神とはいかなる存在で、かつ彼がいかにしてこの世界を作ったのか詳細に語っている。しかし、宇宙で私が感じたのは、そんなことはどうでもいいじゃないかと言うことなのだよ。宗教の細かい教義などどうでもよい。目の前の強大な宇宙はそこに美しくある。それだけで充分じゃないか。その美しさを堪能せよ。他のものはいらない。わたしは宇宙に言葉や教義では閉じ込めえない広がりを感じた」と、
宇宙飛行士は地球の写真は、本物と違うと言う。
地球は巨大な美しい生き物だと••••
ミクロの視点より、マクロの視点を持ちたいものです。インディアンは言う「アリの目よりイーグルの目を身につけろ」と•••
強大な宇宙の中にある小さな島••••
それを虫眼鏡で拡大して、それを見つめながら眉間にシワをよせる気にはなれなくて、僕には•••
昔、日本にアメリカが上陸したらどうなるのかと軍部が机の上で話し合ったそうだ。
その時に、逃げ惑う人間や負傷して横たわる人々をさけて、どうやって戦車を市街を走らせるかという議論になり、
その話し合いの末に出した結論は国家の存亡の時だから、その時は「病人や負傷者の上を戦車を走らせろ‼」
国家とは何か?
人々の戦いとは何か?
僕は思う。宇宙からは見えないかもしれない島のために、誰の血も流れないようにと••••
僕は怒っている運転手の話を、知らない国に来た旅人のように聞いていた
また、日本から離れて旅に出たくなってしまった