愛からの逃避行
2019/04/21
肉体的な暴力や言葉の暴言をふるわれても恋人から逃げない人がいます。
幼い頃に家庭内にある暴力的な雰囲気の中で育つと、そこが故郷になることがあります。あんな親のようにはなりたくはないと過去から離脱する人と、過去をくり返すように、DVという故郷に帰る人がいます。
やっぱり「自分は幸せになれない」と、幼い時に書いた脚本を書き換えないまま人生を歩いてしまうからです。
またDVから逃げられない人の特徴は、自分が「あの人を救うの」と、聖母マリア願望があり、愛と服従を完全に取り違えてしまっているようです。
「許す」ことだけが愛ではないのです。愛は相手の未来を願って「祈る」(離れる)ことも愛なのです。
DVを受けた時、自分が傷つきたくないために「愛する人から逃げた」と自分の弱さに落ち込む人がいます。でも、愛する人に、もうこれ以上、過去かつての素晴らしい愛を傷つけさせたくないから、その人のために逃げることもあるのです。その愛を守るために…
そばに寄りそうことだけが愛じゃないのです。逃げることも、また、その過去かつての愛への忠誠なのかもしれません。