恩義に対して…
2019/04/21
懐かしいシャルレの旧本社ビル。
ツタのからまる感じのビル。
ここポートアイランドには、以前に研修をしていたアシックスのビルもソバにあり、数回研修した記憶のあるアパレル会社、ワールドの本社もここにあります。
シャルレの創業者の一人、林 宏子元社長も心理学の教室に通ってくれた向学心に富んだ方でした。
以前に東京から大阪に向かう新幹線の最終電車の中で、偶然にも林 社長にお会いしたことがありました。
今でこそ笑い話になりますが、メンタルのプログラムを伝授し、育てた講師が独立し、メンタルに似たような学校で講師として活動を始めたことを伝え聞いた、当時の僕は落ち込んでいました。
僕はスタッフは家族だと思っているので、僕の代わりに講演しても、引けを取らないように、困らないように細微にわたって話の進行の仕方、聴衆が退屈しないような話の構築を指導しただけに、互角の力があるライバルが外で活躍することに焦りと、淋しさを感じていました。
人間が小さかったんですね、当時の僕は…
最終便ということもあり、車内でその淋しさを口にした時、林社長は語ってくれました。
以前に私にも同じような経験がありますと…
シャルレから独立した人間が、同じようなデザインで、シャルレと同じ工場を使って競合会社を作ったことがあると…。でも、やがては自然淘汰され、その会社も消えていきました。
「衛藤先生が、本当に真剣にその人を愛して、一生懸命に育てたなら、その人には伝わっているはず…恩に感謝し、報いない人は、その人は自ら滅びます…それは、世間も見ているし、世間は知っています。だから、笑っていてくださいね」と…
その時に、やっぱり周囲の出来事には左右されず「僕は僕でしかないし、僕らしくあろう」と方向が定まったように思います。
その後は、その独立した講師との関係も誤解が解け、今は良き飲み仲間です。
彼から聞いた話によると、当時、彼の講演実績にシャルレを載せていたら、シャルレの会社から連絡があり、衛藤先生との関係で、◯◯先生をお呼びしたことはありますが、直接お呼びしたことはないので講演実績からシャルレを外してくださいと総務から連絡があったと話してくれました。
彼いわく、その時に「衛藤先生がどれだけ関わった会社から愛されているかを勉強させてもらいました」と…
彼には申し訳ないことをしたと思いながらも、目に見えないところで支えられ、応援されていたのだと有難く思いました。
若さゆえに傷つき、若さゆえ憤り、その中から教えられ、リーダーとして多くの人から、当時の僕は学ばせてもらえていたのだと有難さが湧いて来たことを憶えています。
人は思ったより優しい存在なのです。
意外と、話し合うと誤解が解けることが多いし、味方がいないと思っている時にも、優しく影で応援している誰かがいるのです。カウンセリングをしていて僕は、それを強く思える年齢になりました。ただし、前を向いて笑顔で腐らないで生きてさえいれば ‼ ですけどね…
今は林社長は一線から離れておられ、少しシャルレさんも元気がないように感じていたので、昔の恩義に報いるためにピンチをチャンスに変える魔法をかけて来ました‼
ガンバレ‼ シャルレ‼