心の咀嚼力を鍛えよう!

   

 ある作家が言った。

 「自分の本を読んだ読者の高評価の中に、突然『全然意味がわかりません。もっと分かりやすく書けよ💢』と不満たっぷりの低評価がある。

 ある芸能人が「感動した一冊」と紹介した番組に『芸能人のオススメだからと手に取って見たが、全然内容がわからない。芸能人の〇〇さんにはだまされた。お金を返して欲しい』と書く人がいます。

 ネットには情報があふれ、わかりやすい記事を読むのが当たり前の社会になると『わかりにくさへの耐性』が低下しているのではないか?」と…

 

 

 いつも柔らかなものしか食べていないと、堅いものには歯がたたなくります。
自分の人生を探る探究心よりも、食べログや書評の評価が自分の味覚や判断基準になる。

 現代は「耐性」が低下している時代です。

 わかりやすさ・便利さ・時短など…決して悪くはないけれど、茶の間で世代を越えた年配者とテレビの前で会話すること、誰かの家に電話し、当人に取り継いでもらう瞬間の家族と話す緊張感。学校の中では怖い熱血教師と身勝手な仲間たちとのなかで身につく社交術。

 どれをとってもストレスだったのだろう。それでも知らず知らずに身につく対人関係の「ストレス耐性」。

 心理カウンセラーという職業がら「どうすれば “簡単に” 幸せになれますか?」という大ぐくりの質問をされることがしばしばあります。

 「あなたは、どんな状態が幸せだと思いますか?」と細かいところまで掘り下げないとならなくなる。今が幸せでないという人は、幸せの「どこか」に向かおうとする。

 

 

 幸せ=分母は満ち足りる生活。分子はそれが叶うこと。1億あって満ち足りて幸せならば、5000万が分子であれば半分幸せだし、8000万なら80%の幸せになる。

 でも、この方程式は実は人間には成り立たない。人間は分子が叶って満たされると、分母の欲望も、さらに肥大するのが人間だからです。これは幸せというニンジンを目の前にぶら下げて、永遠に満ち足りない競争に費やすだけです。

 どこかに幸せがあるのではなく、今の幸せを味わう感受性の向上が必要な時代だと思います。それが心の時代の人たちです。

 

 

 分からなかった芸術作品が後で面白いと思う喜び、言っている意味が今はわからくても後から「そうか!」と理解できた感動を楽しめていますか?

 複雑な世界情勢や政治に、わかりやすい決めつけとスローガンで、ヒットラーはドイツで人気を博しました。
 すぐに誰かを悪者にしたり、何かを決めつけることへの早急性は、危険な社会思想を作ってしまいます。それを警戒するのも、心理カウンセラーの役割でもあると僕は考えています。

 いっきょに沸点に上昇する社会は危険な社会なのです…

 「衛藤先生のいう意味がわからない。もっとわかりやすく上の説明をしろ💢」
 スピーディで柔らかいものばかりを食べないで、歯を鍛えて咀嚼力を上げてください。

  


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心理カウンセラー衛藤信之
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