心にも断捨離を!

   

 もうこのブログを更新する頃には2021年から2022年に移行しているかもしれません。

 今年は皆さんにとっては、どんな年でしたか?
 2年も続くコロナ生活で疲れた人もいるかもしれませんし、ビジネスチャンスを広げた人や何か素晴らしい気づきがあった人もいるかもしれませんね。

 失った人、悲しんでいる人に寄り添うのがカウンセラーなので、出来ればピンチをチャンスに変えましょう!失ったことよりも得たこと見つけましょう!
 使い古された言葉ですが、やっぱり「明けない夜はない」のです。

 失った悲しみが深い時には、失って悲しいと思うよりも、確かに何かを持っていた時代に感動しましょう。裏切られたと叫ぶより、去って行った者への未来の幸せを願いましょう。誰かに傷つけられたと思う時には、傷つける行動をとらなかった側にいることに感謝しましょう!

 奪われた悲しみを想うよりも、与える側にいたことに幸せを感じませんか?マザーテレサは言いました、「あなたを攻撃してくる人、あなたを嫌っている人に、一日5度は微笑を返してください。」これは決して簡単なことではありません。

 でも、それが出来れば胸を張った人生を歩めます。
 もらう側よりも与える側のほうが幸せです。

 僕の好きだった子供の頃の絵本に《幸福の王子》があります。

 昔、フランスのある地方に「幸福の王子」と呼ばれていた美しい王子がいました。悲しいことに王子は突然に亡くなってしまいました。悲しみの中で国民は王子の立派な銅像を町に建てました。

 ある日、越冬するためにツバメが王子の足元にとまっていました。するとツバメの頭に雨も振っていないのに水のしずくが落ちたのです。
 ツバメが空を見上げてみると空は晴れています。落ちてきたのは王子の銅像から流れる涙です。「どうして王子さまは泣いているのですか?」とツバメはたずねました。「僕はこの場所でずーっと立っていると、悲しみを抱えた人が、町には多くいて僕は立っているだけで何も出来ないのだよ。ツバメくん、ほらあそこで熱で苦しんでいる男の子がいるだろう。家が貧しくて薬を買うことができないんだ。僕はここで見ているだけしかできないんだ。それが悲しくて…」 
 ツバメは王子さまの優しさに心が打たれました。「わたしに出来ることがありますか?」王子は嬉しくなって、僕の腰の剣にルビーの飾りがついているから、それをあの貧しい少年に渡してきてくれないか?」
 「わかりました!そうしましょう」ツバメはルビーの飾りをはずして、熱で苦しんでいる男の子の枕元にそっと届けました。そしてその天使のような翼で少年をあおいで戻ってきました。少年は元気に回復をしました。

 「ツバメくん、あそこに貧乏な作曲家がいる。もう楽譜を書く力も残されていない。僕の両目はサファイアで出来ている。あの作曲家に僕の片目を届けてくれないか?」「そうしましょう!」ツバメが届けてくれたサファイアを見て「これで作曲を続けられる!ありがとう神様!」

 ツバメは戻ると、王子は片目から涙を流しています。「あそこの町角でマッチを売っている少女がいる。今にも倒れそうだ。あの少女に、もう片方のサファイアの目を届けてくれないか…」
 するとツバメは王子に言いました。「この目をマッチ売りの少女に渡すと、もうあなたは目が見えなくなりますよ…」「かまわないから、そうしておくれ」と王子は答えました。「あなたが望むならそうしましょう」
 サファイアをもらった少女は「まぁ、綺麗な宝石!これでお父さんにぶたれずに済むわ」と笑顔になりました。

 王子はついに目が見えなくなりました。ツバメは王子の優しい心が好きになっていました。ツバメは王子に伝えました。「秋も深まりました。もう越冬の旅には出ません。ずっとおそばにいて、そして、王子さまの目の代わりをします」

 「それはいけない。君は、旅に出るんだ!」と王子はツバメに言いました。でもツバメは王子の元に残り、町中を飛び周り、貧しい人たちの暮らしを王子に話して聞かせました。
 「そうなのかい。僕の身体は金箔でおおわれているんだ。だから、それを少しずつでもはがして、貧しい人たちに配ってくれないか?」「そんなことをしたら、あなたは凍えて死んでしまいます」「かまわないからそうしておくれ」と王子は言いました。「あなたの望むように…」とツバメは王子の身体から金箔をはずして、貧しい人たちに配り続けました。

 そして、町に冬がおとずれて、金箔をはがれた王子はうす汚れた姿になってしまいました。でも、そんな王子をツバメだけは美しいと知っていました。

 やがて雪が降りはじめ、越冬しなかったツバメは最後の力をふりしぼって王子に口づけして、ゆらゆらと王子の足元で力つきました。その悲しみで王子の鉛の心臓は「ぱちん!」とはじけてしまいました。

 「こんな汚い銅像はとっとと取りのぞけ」と大臣と町の人たちの手で銅像は焼却されてしまいます。でも、王子の鉛の心臓だけは燃えることはありませんでした。やがて神様によって天使の翼を授けられたツバメに神様が告げます。「あの町に行って、尊いものを探して一つ持ってきなさい」天使はゴミ捨て場から王子の心臓を持ち帰って、神様に手渡します。

 神様にツバメに微笑んで言われます。「町で一番美しいものを持ち帰ったね。ご褒美だ!」と言って、ツバメと王子は天国で「永遠の命」を授かり、天国の門を永遠に守りながら仲良く暮らしました。

 アイルランドの文人、オスカー・ワイルドによって書かれた童話を、僕が幼い時に聞いた記憶で書きました。ですから、少し内容が違います。

 でも、幼い時に影響を受けた心は、人生に大きく影響を与えます。よい意味でも悪い意味でも…

 なぜか、この話が僕は好きです。

 そして、与える側や許す側が、何よりも幸せだと信じています。もちろん、心ですから。ときどき波風は立ちますが、でも、いつか心が落ち着いたら悲しみや   悔しさは過去に「心の断捨離」をして未来に向かいましょう。

未来へ!

<<よければYouTubeも見て下さい。>>

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