心から信じ合える関係

   

 本当の強さとは何だろう?それは相手を認める強さだと思います。

 「愛」の対局は「恐怖」です。世界中で今起きている戦いは男性性(マスキュリニティ)の戦いです。

 僕が以前にモラハラ男の話をYouTubeでしました。家庭では女性を小馬鹿にしたり、頼りない存在においておくために、働くことや何かを学ぶ(メンタルの心理学)ことを妨害したり(それが何になるんだ?)学んできた楽しさを伝えると(そんな普通のことで感動する?)と相手にマウントを取りたがるのは、常にパートナーより優位に立たないと不安になる自信の無さと恐怖からおこります。

 本当の強さは女性性(フェミニニティ)を同居させたものでなければなりません。女性が自分に自信を持ったり、家庭以外で楽しみを見出したりすることを男性が心から応援できるのは、自分が安定している証拠でもあります。パートナーが成長することは、自分が必要とされなくなるのではありません。なぜなら自分の能力をしっかり開花させた女性が目指すのは、優位に立ちたいからではなく相互依存的(インターディペンデント)な関係「お互いに尊敬し合い、互いに頼られる存在」でいたいからです。

 でも、男性からすると相手が自立すると「去る」と錯覚を起こすのです。でも女性性が求めているのは「信じあう関係」です。男性性は相手を「信じきれない」ことで相手より優位に立ち、不信感から相手に支配されないように競い合い戦っているのです。

 女性性の求めているのは競争性ではなくて平等性です。相手を心から信じて安心して尊重できる関係を求めています。

 ここで間違ってはいけないのが、僕が語っている「女性性」や「男性性」は「男女の性差」のことではありません。なぜなら女性同士でもマウントを取り合ったりしています。それは互いの男性性(マスキュリニティ)の強い現れです。マウントするのは相手に対して無意識的に怯えているからです。自分が真に強く安定していれば誰かよりも優位に立ちたいという願望は生まれません。自己肯定感がないと相手より優位に立たないと不安なのです。

 僕がYouTubeで語ってきた「モラハラ男性」も女性に見捨てられることに恐怖しています。パートナーが自分を小馬鹿にしないか、自分を見限らないかと不信感があるのです。それが女性の社会進出を恐れて、家庭や子どもに女性を縛りつけたり、稼ぎで優劣をきめたり、相手の無能さを批判をして自信を失わせたり、パートナーの気づきを鼻で笑ったり、パートナーを完全に無視して、ギャンブルや仲間の集まりを優先させたりと…相手にコントロールされることを恐れての行動です。DVもパートナーを力で支配していないと不安なのです。

 社会現象でも、自分から離れようとする恋人を刺殺したり、自分の被害妄想から京アニに放火したりと数え出したら枚挙にいとまがありません。

 これは世界情勢もそうです。ロシアとウクライナも、イスラエルとガザ地区のハマスも根底にあるのは相手に対する不信と恐怖です。それは中国とアメリカも、いや西側諸国も東側諸国も同じでしょう。今の世界は不信感や恐怖が充満しています。

 人々の心から「相手を信じる」=「愛」という心が失われつつあります。まずは僕たち一人一人の意識を変化させることが必要です。

 不信感の反対である、相手を心から信じる努力と、相手の立場になり相手を愛しむところから始めましょう。

 


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心理カウンセラー衛藤信之
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