幼児性の強い大人たちPARTⅢ
2019/04/21
それは、何かにどれだけ思いとエネルギーを注ぎ込んだかでは、ないのか?
写真家の星野道夫が、世界で、まだ知らない美しい世界があることがイヤでファインダーに、それらを取込みたくて旅に出た。
ところが、道夫は、「もし全ての景色を取り終えたら、その先、自分には何があるのだろう。永遠に取らえきれないほどの世界があることに感動を覚える」と••••彼は道半ばで、永遠の世界に旅だったが、彼は満足しているにちがいないと思う。
スポーツだって、取れない球なら追わない。それでは、感動はない。取れない球を追うことで、その人間のドラマが始まるのだ。
たとえ結果は取れなくても、自分の能力の限界を知り、対戦相手の努力の深さに感動する。
それは、本人だけではなく、ベンチの仲間にも「奴は試合を棄てていない、俺たちも試合を棄てるな!」と思わせ、周囲に感動を与える。
取れない球なら追わない。
儲からないことには、努力をしない。
愛してもらえないなら、愛さない。
かなわない夢なら、夢をみない。
ほめられないなら、親切にしない。
現代は結果しかみない。でも、それを追いかけたストレスの日々を楽しめたら、それは、もはやストレスではなくなるはず。それが、ストレスに立ち向かう方法です。
現代は、ストレス、ストレスと自分のストレスに拡大鏡でクローズアップします。かすり傷なのに大げさにケガしたと叫ぶ子供のように••••
熱く生きている人は、ストレスを楽しんでいるのではないかなぁ。
「先生のように、誰もが、強くない」と言われたことがある。僕は、それは違うと言いたかった。僕も昔は弱かったから。いつも逃げていたから。だから、もう逃げたくはないのです。そして、人は誰もが弱い。そして、誰もが強いと信じている。
ギリシヤ神話のように、運命だとわかっていても、それでも、人は夢を追いかけて、運命に立ち向かう時に自分のドラマは生まれます。その時には、ストレスはストレスではなくなる。
人の感動は、結果でも、数量でもない。また、仕事の量でもない。それにかけた人だけが、感動を味わえるのです。
人が言う、ストレスに耐えて乗り越えたところに人生の輝きがある。
僕は毎週、飛行機に乗って日本を移動している。その距離は、すごい距離です。でも、ライト兄弟が初めて空をとんだ距離はわずかでも、その彼らの感動に誰も勝てない。僕も一生、飛行距離をのばしても、その感動を味わうことはできないだろうと思えるのです。
たとえ日本の夜明けは、見ることはできなくとも、走りきった坂本龍馬は、やはり永遠の神話になった。
現代に失われているのは、フラストレーションを意識しすぎて、それを楽しんで、生きることが、できなくなっているのです。日本が高度経済成長の時は、誰もが大人の戦士だった。
さぁ、皆さんも出し惜しみしないで、今日のストレスフルな人生に、戦いを挑みましょう。
日本メンタルヘルス協会にお問い合わせください。