光と影
2019/04/21
でも、身体の傷に瘡蓋（かさぶた）ができて、さらに強くなるように、心の傷も同じように、もっとしなやかに優しくなればよいと思っています。そう僕は信じています。
あわい夢が壊れる時、人に裏切られる時、大切な何かを失った時。
それでも、目の輝きを失せないで生きている人は、やはり美しい。
「人なんてそんなものさ」って思っても、やっぱり人は誰かを信じて生きてほしい。
どれだけ沢山の人と出会いつながって、裏切られ、だまされても、やっぱり人は人で癒されるのだから••••
雪山で「ホワイトアウト」という現象があります。
雪山で晴れていても、ベールのような雲が低い空にあると、それに光が乱反射して地上に降り注ぎます。
さらに地面の雪景色にも光が乱反射して、 上からと下からで、あたり一面が「光」だらけになる現象です。
そう目の前から「影」がなくなるのです。
すると、自分がどこにいるのか、方角や、距離すらもわからなくなります。
人が物を見るときには「光」が必要です。それと同時に、陰影の「影」が必要なのです。陰影がないと周囲の景色が認識できません。
僕たちは「光」と「影」が存在してはじめて景色が見えてくるのです。
人の人生にも光あふれ、まばゆく出会う時があり、別れの影の時がある。
愛を与える喜びの時があり、悲しみで突き落とされる時がある。
その苦しみの先に、やはりステキな出会いがあると信じる者だけに、やがて春が訪れ、雪が溶けて、優しさの道が見えてくる。
だから、涙をふいて、暗い瞳をしないで前を向こう。やっぱり、アナタは笑顔がよく似合う••••
