信じてもらえるというパワー!!
コロナの感染の波が収まらないですね。
多くの人が日常生活で我慢を強いた生活をしてきたのに良い結果が出ないと、誰もが自信をなくしてしまいます。
例えるなら、努力をしても親からダメ出しされる子供のように…
「今の時代を知りたければ、今の『時代の流行』を追えば、多くの大衆の集合無意識が見えてくる」と心理学者ユングは言いました。
最近の流行りを見ればYOASOBIの「夜に駆ける」は、肉体を壊すことで、自由へと向かおうとする若者の心理の小説「タナトスの誘惑」が元になった楽曲です。死へのダイブですから自殺の歌です。
Adoの「うっせぇわ」という曲は、同調圧力に抑えつけられた現代人が、鬱積された臨界点を越えた時「うっせぇわ!」と感情を爆発した瞬間に多くの若者が共感したのでしょう。
それだけに今の時代の閉塞感を打ち破りたい感覚が、時代を動かしていると言えます。
でも、こんな解説が「うっせぇわ!」なんですけどね…
今年になって放火や器物破壊が急増しています。
最近も大阪ミナミの繁華街のカニのオブジェが壊された事件がありました。
謝罪に訪れた二人は、新型コロナウイルスのせいで店をクビになり、むしゃくしゃしてやりましたと罪を認めオブジェを弁償しました。
このような事件や社会の流れをつぶさに追ってゆくと、日本人の深層心理の中に今はマグマのようにストレスが溜まっていることが伺い知れます。
今の日本の爆発的な感染の広がりは、変異ウイルスの影響もさることながら、国民の精神的な疲労度が臨界点を越えていると見てよいでしょう。
その限界のタイミングで、ワクチン接種と緊急事態宣言の解除といったダブルで一挙に緊張感から解放される変化は身体に良くはありません。
この変化は身体免疫を著しく下げてしまいます。
会社に入社した新人が、職場に慣れて、ホッとして頃に5月病になり体調を崩してしまうように。
新型コロナウイルスの初期は、心の緊張で日本人は免疫力が上がりました。
日本は世界に比べると政府の対策の後手で回ったのにも関わらずコロナ抑制に優秀なスコアを維持していました。
ただ何度も起こったコロナ終息への期待感と日常生活の回復がまたもや遠ざかるニュースにふれ、この「緊張」と「緩和」がスパイラルのようにくり返し起こると、国民内のストレスが増大し、身体の免疫力の低下と、事件を起こす自制心が効かないトラブルが頻発するかもしれません。
もちろん変異株のウイルスの持っている感染力の強さもあると思いますが、それだけではなくココロの疲労度は、身体の守る番人である免疫システムを著しく低下させてしまいます。
ふりかえると第一回目の緊急事態宣言の解除後に、Go to travel.Go to eat.で、心が緊張から解放されて日々の日常に戻るのかと思うと、またすぐに感染数増加で緊急事態宣言があり、その宣言が解除したホッとするタイミングでワクチン接種への期待と副作用のニュースが流されました。
さらに感染が広がって来たので「まん延防止等重点措置」に切り替えて、日本はハンドルを経済優先の右にきってみたり、次は慌てて左の、コロナを抑え込むために自粛を要請したりと、多くの人々は、そのたびに振り回されて「もう、いいかげんうっせぇわ!」と叫びたくなっている気分なのかもしれません。
さて人間が我慢する時には、何が必要かというお話をしましょう!
これは子育てにも役立つお話です。
皆さんは有名な<マシュマロ実験>をご存知ですか?
これはスタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルが、1960年末から1970年に行った実験です。
スタンフォード大学の附属幼稚園で4歳から6歳までの子供653人を対象に行われた「自制心」や「忍耐」を調べる実験です。
実験に参加した子供たちに、マシュマロをお皿に一つだけ置いて子供に言います。
「先生は用事で教室から出るんだけど、15分このマシュマロを食べないでいられたら、2つのマシュマロをあげるよ!」と伝えて部屋から出るのです。
この実験の結果では1/3の子供たちは先生が部屋から出ていくとすぐに食べました。
また1/3のグループは我慢しようとしたけど、15分まで耐えきれずに結果的には食べてしまいました。
そして15分間、しっかりと我慢できたグループが残りの1/3の子供です。
1970年頃のアメリカではマシュマロは、子供たちは人気のお菓子だったので採用されたのです。
大好きな甘いお菓子を目の前に置いたまま我慢するのは子供たちには、かなり高いハードルです。
15分間我慢できた子どもは、マシュマロを約束通り二つ先生からもらいました。
15分我慢して報酬は2倍なったのです。
その我慢できる方法はいろいろあるんですが、今回は本論とは違うのでまた別の機会にお話ししますね。
この実験が有名になったのは、それから十数年を経てミシェル博士は実験に参加した子ども達は、その後どうなったんだろう?と興味を持ち、その実験に参加した子どもたちを追跡調査することにしました。
子どもの時に15分我慢したグループの子供たちは、15分以内に食べた子供たちと比較して、学習へのモチベーションが高くなっていて、ハイレベルの大学に合格する集団になっていたのです。
その後も追跡調査が行われました。
園児たちは今や50代を過ぎています。
中年期になってからの調査は、収入面や社会的ステイタスに変化があるのか?という調査です。
15分間マシュマロを我慢したグループの子供たちは、中年になると年収も高く、社会的にも高いステイタスに登りつめているという結果が顕著に現れたのです。
またこの忍耐強かったグループは、ギャンブル依存やアルコール中毒がほとんど見られず、結婚後も離婚率が極めて低かったのです。
4歳から6歳くらいの子供の頃の忍耐力が、その後の彼らの「社会的な成功」に大きく関与していることが全米で広がり、世界中の親たちに衝撃を与えました。
このようにしてマシュマロ実験は各地で追加実験なども行われて世界的に有名な実験になりました。
大人になってからの社会的な成功の本質は、知能のIQよりも、EQはエモーショナル・クゥオーシェントの感性指数やSQソーシャル・クゥオーシェトといった社交性指数、NQはネットワーク・クゥオーシェント、他人との共存指数です。
これは自分だけの成功ではなく、他人との成功を願う指数です。
未来の報酬に信じて、快楽を抑えられた子どものグループは、青年期になっても、遊びという目先の快楽よりも、将来、誰かの役に立つという未来を希望を持ち、地味な今、目の前の学習にも集中できたのです。
これは依存症にも同じことが言えます。
ギャンブルやお酒といった今の快楽よりも、未来のために役立つ自己投資にお金と時間を使っていたのです。
また結婚生活におけるストレスのかかるシーンでも感情的にならずに忍耐力を持って対処できるので離婚率も低かったのです。
また幼い時に15分間、未来の約束のために忍耐したグループは、人間関係も良好で「腹が立ったから、そく文句を言って仕事を辞めた!」とか「上司が嫌いだから、従わない
!」と単純な目先の出来事に即反応せずに、一旦立ち止まり穏やかに人間関係に対応できるので、職場でも上司からの信頼が厚く、部下からも好評価を得られたので職場でのステイタスもおのずと上がって行きました。
これらの特性は僕の教室では、大人になってから取り入れていく人間力アップのプログラムなのに、それを子どもの時に基本が身についているのはスゴイとしか言いようがないですね。
では、このような忍耐強く、未来に希望を持てる子供たちは育てられるのでしょうか?
皆さんはどう思われます?
実は可能なのです!一つだけポイントを伝えましょう。
実はこのマシュマロ実験は、後に行われた追加実験で問題が生じて世界を騒がせることになります。
実は裕福な家庭の子どものほうが貧困家庭の子供たちよりも15分間マシュマロを食べないで我慢する傾向が強いという実験結果になったのです。
この結果に世界は物議をかもしました。
家庭の経済が、子供たちの教育格差を生んでしまうなんて不平等だ!と社会的な問題になりました。
ただ、その後に行なわれたさらなる追跡調査によると、これは貧困の問題ではなく「〇〇をしたら食べさせてあげる!」「〇〇を買ってあげる」「我慢したら〇〇に連れてゆくね!」という約束は、経済的に貧困の家庭では、実際には買ってもらえなかったり、約束した場所に連れて行ってもらえなかったりして、守られていませんでした。
たとえ叶えることができる、少額のお金の約束であったとしても、です。
一番、注目をされたのは、親が約束を守るという意識が貧困家庭では低かったのです。これは貧困だから親はそうなってしまうのか?
約束に対してモラルが低いから貧困になったのか?は、ニワトリが先か、卵が先かの問題になってしまいます。
ですから約束を守らない両親に対し、子どもは約束の信頼関係が持てないために「未来の約束は破られる」と感じた子供たちが、大人との約束に対しても「我慢するだけ損だ!」「今食べないと誰かに食べられる!」と目先の快楽に逃げてしまうという結論を導き出したのです。
よって、貧困家庭であったとしても約束に対してもモラルが高い家庭ならば、子供たちの我慢することの維持率は上がります。
つまり、子どもの未来を決め手となる「忍耐力」は、約束する側の大人との信頼関係が大切なのです。
皆さんは子どもとの約束を大切にしていますか?
未来、我慢したら何がもらえるかをしっかり相手に提示できますか?
今、新型コロナの解決も「国民」と「政府」との間に信頼関係と方針への説明が大切なのです。
政府を信じてやっても結果は出ない。
頑張っても「ダメ出し」され続けると国民の心は疲弊します。
さらに飲食店関係者、医療関係者、エンターテイメント関係者も、その他、多くの耐えている人々に疲労感を与えてしまうことになってしまいます。
日本と同じ島国である台湾に学ぶことがあります。台湾の感染者は現在一日に1人とか2人まで収束しています。
九州より少し小さい国とはいえ島国だから完全にピンポイントで封鎖すればできるのです。
台湾政府が国民に対して短期決戦のほうが「経済」も「人命」も救えると訴えて、国民全体の協力を得たのです。
現在では台湾の国内旅行は、コロナ前までの水準に戻っています。
台湾はコロナ景気により半導体の分野でも経済の春を感じています。
ちなみにこのマシュマロ実験では多くの追加実験が行われました。
これも大切だから伝えておきます。
先生が子どもの頭や顔を優しくふれて「15分我慢できるかなぁ」と目を見て優しく微笑むと、先生を信頼して15分以上我慢できた子どもたちは劇的に増加したのです。
だから、政府は今こそ国民の努力に対して労って、優しく未来の方針を伝えて欲しいのです。
国民の皆さん、今まで、よくやってくれています!ありがとう、ありがとう!皆さんの今までの涙ぐましい努力を、政府は永遠に忘れません。
この皆さんの努力が、未来の子どもたちに輝かしい見本となると政府は確信しています!
これから日本は新型コロナウイルスの最終決戦に向かいます!
その先には、日本をあげて心から笑顔で多くの皆さんと乾杯できます!
皆さんと心から歓喜したいです!心から皆さんと笑顔で触れ合いたいです!
そのための最後の短期決戦に向かいましょう!これは人と人との戦争ではありません。新型コロナに対する人類の挑戦なのです。
と愛のあふれるメッセージで、約束守っている人たちを労って欲しいなぁ…と思います。
すると「うっせぇわ!」ではなく「協力してやるよ!」とAdoちゃんも言ってくれる気がします。