インナー・チャイルドの癒し方。

      2019/04/21

 ある人が言った「私は母親から褒められたり、優しくしてもらったことがありません。その母親が体調を壊して、時折、病院に行きます。自分はこんなに介護をしているのに、自分は優しくされたことがない」

 続けて女性は「 ある時に気づいたのです。私は母親から一度謝って欲しいのだと。でないと自分のインナー・チャイルドが癒されていないと••••」

 このような気持ちはわからなくもありません。

 ただ、インナー・チャイルドは自分で癒すべきなのです。外の親に謝ってもらっても癒されません。きっと、後で後悔の念にかられます。

 彼女が言うようにインナー・チャイルドと言うものがあるなら、僕は、インナー・ペアレントを自分で作って、そのインナー・ペアレントで自分自身を癒すしかないのだと思います。

 それは、自我(賢明な自分)の強化につながります。

 なぜなら復讐では、人は癒されないからです。自分自身を癒せるのはやはり自分自身です。

 僕は子供の時に、母親が数人代わりました。その数人奥さんを代えた父にある時言われました。

 「信之、奥さんはなぁ、寂しがらしたらアカン」と••••

 僕は耳を疑いました。

 「僕は、あなたが寂しがらせた女性が出てゆくたびに、新しく母親が代わったのだ!」と言い返したくなりました。

 でも、僕は父親に支配されてはいないし、今は自分で家族を持ち、自立して生きています。

 たまに田舎に帰って来た息子に、オヤジ風を吹かせたいのだろうと思い「そうだね、亀の甲より、年の功と言うけど、お父さんの話は含蓄があるよ。大切にするよ。その教え」と応じました。

 そんな時にこそ、息子は心理的に父親を越えるのだと思うのです。口を尖らせて文句を言っているうちは子供です。

 そして、あれだけ父の自由さにイラダっていたことも、懐かしく思える。

 だから、今は、いい関係です。

 できれば、さっきの人にも、自分はそんなに愛されなかった母親を親切にし続け、愛していくことで、その母親を越えて欲しいと願います。

 そして「あなたは冷たくされた母親にも、優しくしている。エライね。そんな貴女はとても優しくていい子ね。スゴイね」と自分のインナー・ペアレントにインナー・チャイルドを褒めてもらえばいいのです。

 それが、自分自身の人間性を成長させ、自分自身を愛すると言うことだと思います。
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 憎しみを復讐の心で、お返しするほど虚しいものはありません。余計にインナー・チャイルドは癒されないのでは•••

 なぜなら、それは子供のケンカだからです。

 大人は子供とケンカしません。

 遊びで子供がパンチをくり出しても「スゴイね~。パンチが。お父さんはお前には勝てないよ」と子供のパンチを受け流します。それは、相手よりも完全にこちらが強いからです。

 「あの人だけは」「あの親だけは許せない」と言っているのは、同じレベルでの闘いです。

 だから、イヤな上司にも親切に出来れば、その上司よりも人間が上なのです。親切な人に優しくするのは誰でも出来る行為です。でも、過去に傷つけられた人に、優しくすることはスゴく崇高なことですね。

 テレビゲームでも、難易度の高いことをするとスコアーが高得点になります。

 あなたの人生ゲームのスコアーをあげるタメに、今日は、イヤな上司にも笑顔で挨拶しましょう。スゴイ効果音でスコアーが上がりますよ。

 さて、最後に父親の名誉のために言いますが、父親は自分の失敗した経験から学んで欲しい、と先の話しをしてくれたのでしょう。

 それをブログのネタにしている息子に先日も、新米や大分県名産のカボスを送ってくれるのですから、実は父親のほうが、僕よりもスコアーが上なのです ••••f^_^;)

 やはり親は学びが多いですね。


日本メンタルヘルス協会:衛藤信之のつぶやき












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