「親しき仲にも離別感」
2024/07/30
「人間関係がうまくいかなくて、どうすれば、人と上手なつきあいができますか？」
と僕に質問する人に共通するのは、質問に返答しても〈リアクションが薄い人〉です。
「衛藤さん、こういう時にはどうしたら良いですか？」
「モチベーションをどうやって保っているのですか？」
このように質問をすることはステキなことだけど。
それについて、
「コレコレこうじゃないかなぁ」
「僕はこうしているけど」と答えた時に、それに対して
「ありがとうございます」「なるほど、そうか！」「そうだったんだ！」
とオーバー目に反応する人は、サービス精神があるのです。
総じて仲間も多く、人当たりも良い人です。
でも、人間関係がうまくいかない人は、砂漠に水を流すように反応がない。
僕の返答をどう思ったのか？
何かに気づいたのか？
理解したのか？
違うと感じたのか？
わからないのか？
リアクションがない。
そして「次の質問ですが」と続く…
ようするに、ギブ アンド テイクではなく、テイク アンド テイクなのです。
日常のシーンでも上司や先輩に指導されても無反応なんだろうと推測します。
だから職場が続かなかったり、友達との関係も常にリセットが起こる。聞きたいことが分かったから、もうイイという感じなのだろう。
そして次の質問で、
「何気ない会話でも僕は人を怒らせてしまうのです。なぜなんでしょう？」
僕は「それー！💦」って指を差したくなる。
例えば僕が誰かに質問した場合には、「ちょっと違うなぁ」と思う返答であっても、相手に「そうか！」「そこは大切ですよね！」とか「勉強になるなぁ！」のリアクションくらいは用意をしています。
そして次回は「この人には、この類いの質問はしないかなぁ」となるだけです。
でも、テイク アンド テイクのパーソナリティの人は、リアクションはしないのに毎回、質問してくる。そして毎回リアクションがない。
人間関係の基本は親しき仲にも礼儀あり。自分がしてもらうことばかりでなく、与えることも意識することは大切です。
愛の関係でも、してくれて当たり前になると、相手もやがて逃げ出したくなる。
「life is short .」ですから。
料理を作っても美味しいとも言わない夫。
資料を作っても感謝もしない上司。
やり方を指導しても反応のない部下。
こちらの話は聞かないで自分の家族の自慢話を語り続ける友人。
これらの共通点は、テイク アンド テイクなので人間関係は続かない。
親なら、いちいちお礼を言わなくてもミルクを飲ませてくれる。でも、大人は、近い人間関係であっても親ではない。
過度の依存は、幼い時に愛情不足だったのか、逆に与えられ過ぎて、それが当たり前の【心のポジション】になってしまっているのか。
大切なことは、大きな子どもから卒業をすることです。
大人とは、「ギブ（与える）」のリアクションを用意している人です。
「いつもありがとう」
「感謝しています」
「あなたのお陰で」
「いつも明快な回答助かります」
もちろん身近な人に対してもです。
これは「親しき仲にも離別感」です。
あなたの為だけに世界は存在しないから…
それが大人のマナーですね。
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心理カウンセラー衛藤信之
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