「幸せ」は揺らぎの中に…
あなたは、どんな時に幸せを感じますか?

美味しいものを食べた時、愛する人と一緒にいる時、仲間と笑い合っている時、それともボーッと一人で自分の時間を楽しんでいる時ですか。
そんな時には「こんな状態が長く続けばよいなぁ…」と誰もが思ってしまいます。
でも実際は、この幸せの感覚はずーっとは続かないのです。

愛する人とずーっと一緒にいることを望んで、恋人が抱き合ったまま食べずに、働かずに、ミイラになったカップルはいません。
「私はその1号になる!」
「はい!頑張って下さい!」
もし永遠に満足してしまうと、それ以上の向上心を失い、人類は一世代で終わり滅んでしまいます。
ですから人間には「飽きる」という神経適応(Neural Adaptation)と呼ばれる機能があり、ドーパミン(快楽ホルモン)は、新しいことをしたときに最大限に分泌され、その後は快楽が少しずつ減っていくのです。

リゾート地もずーっと住み続けると、最初の感動はやがてマンネリ化して退屈になってしまいます。
新しいゲームやスマホも、買った直後はワクワクしますが、すぐに飽きるのもドーパミンの特徴なのです。
また、変化を求める傾向としてセロトニン(心の安定)の神経伝達物質も影響しています。
このセロトニンの安定とは、「刺激」と「平常」のバランスの中に存在します。
仕事でも単純すぎるとマンネリ化しますが、目標設定がコロコロ変わる上司の指示はストレスになり、これもまた疲れてしまいます。
恋愛も、デートのパターンがずーっと同じだと退屈に感じて、逆に恋人に振り回され過ぎる日々だと、その関係自体に疲れてしまいます。

人間は「ちょうどいい刺激」を求めます。刺激が少なすぎてもダメ、多すぎてもダメなのです。
ですから健康な人間は、ずーっと「固定した幸せ」であり続けることは、心理学的にも脳科学的にもありえません。
もし、ずーっと幸せを永遠に感じている人がいるなら、おそらく精神が少し病んでいる状態か、薬物による多幸感によって中毒症状に陥っている可能性が考えられます。
ポジティブ心理学の提唱者であるセリグマン博士は、「ポジティブを求めている人ほど、うつ病が多い」と自戒的に語っています。
それは、ポジティブになれない自分を毛嫌いし「このままではいけない」と焦ることで、さらにネガティブな気分を育ててしまうからです。

人間は「平常な日々」と「トラブル」がサイクルで起こります。それが普通です。
この自然な流れを嫌うと、自分にも世界にも居心地が悪くなり、それが生きづらさの原因になります。
揺らぎの中に幸せを見出せる人こそ、本当の意味で幸せを感じやすい人なのです。

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心理カウンセラー衛藤信之
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