心が動くから泣ける…(涙の効用)
2022/12/05
YouTubeで「つらい時には落ち込むのも治療」の一つ。ポジティブでなくてもよい、ときには、ネガティブな自分をさらけ出したほうが、他人のネガティブに寛大になって他人を攻撃しなくなるから。真面目な人は誰かを裁き、攻撃しやすくなります。その内容に視聴者から多くの反響をいただきました。「元気が良いことで、落ち込むのは良くないと思っていました」と…
ケガをした時には静養が必要です。でも心のケガは外からは見えないので、周囲も自分自身も早く元気にならなければと焦るものです。人は落ち込む時には、しっかり落ち込むことが心の治療の回復へのプロセスです。
心理カウンセラーは、落ち込む時間を大切に取り扱います。だからといって「悲しまなければいけない」とも思ってもいません。人の心はとても複雑です。
アメリカの本に、親のお葬式で大笑いした男性の話が出てきます。幼少期から父親が恐ろしくて仕方なかった男性が、父親が亡くなった時に「あの怖い親でも亡くなるのだ」と思った瞬間に、悲しみのお葬式の中で、笑いが止まらなくなったのです。「あの父も死んでしまう普通の人間だったんだ。自分は今まで何を恐れていたのだろう」緊張から解放され、自分が作り出していた恐怖の人生を振り返って笑ってしまったのです。お葬式では緊張感からバランスを崩してしまい笑う事例が多く報告されています。
織田信長は父親(信秀)のお葬式で、正装も着ずに遅れて来て、位牌に抹香を投げつけて「葬式など挙げている場合か!」と怒鳴ったと歴史の文献では有名なお話です。乱世の世で、戦いの最中に亡くなるとは「悠長なことよ💢」と自分の不安感を父に対して怒りとしてブツけたのかもしれません。
長男が亡くなった奥さんは毎日泣き暮らしていました。奥さんは泣かない夫に恨めしく思い「父親は薄情だ!」とイヤ味三昧の日々でした。
ある時、奥さんは二男との何気ない会話に、ほんの少しだけ笑いました。その瞬間に、ご主人の目から大粒の涙が流れました。奥さんは驚きまぎれに、ご主人に「今頃になって泣くなんて…」と、冷たく言い放ちました。ご主人は号泣しながら「お前が泣いている間は泣けなかった。お前の笑顔を見てやっと安心して泣けた…よかった」ご主人の苦しい胸の内を知って奥さんは絶句しました。そして、気づいたのです。泣けていた自分は夫よりも楽だったのだと…
かくの如く、人の「心」は複雑で、身内でも理解できないことがあります。それがコロコロ動く心です。それを静かに一緒に見つめる悲しみを一緒に見つめるのが心理カウンセラーというお仕事です。だから、泣く時には遠慮なく泣いてもいいよ!
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心理カウンセラー衛藤信之
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