歪んだ優しさ…

      2021/10/21

 シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」は、いろいろなところでリメイクされレオナルド・ディカプリオ&クレア・デーンズで映画化されたりもしました。

 現代では韓国ドラマの「愛の不時着」といったところでしょうか…

 どちらにしても家柄の違いや国家間の違いで、愛する二人は周囲の状況や反対に遭い、ただ愛することすら認められません。

 ロミオとジュリエットならモンタギュー家とキャピレット家の人々、愛の不時着なら韓国と北朝鮮という国家が障壁となります。

 それらの障壁になる人々に、視聴者は怒りや憎しみすら感じたりするのです。

 僕が悲しいのは皇室の眞子さまと小室圭さんの結婚について、人が「ああだこうだ」と言うべきことではないと思っています。ある種のお節介は人を傷つけます。

 「天皇は国民の総意に基づく」と明記されているので「国民の総意なき結婚って…もちろん、眞子さまを応援したいから喜んで送り出したいからね」となる。多くのマスメディアや多くの視聴者が、ロミオとジュリエットのモンタギュー家とキャピレット家のように「ああだことだ」と歪んだ親切心で口を挟みます。

 モンタギュー家とキャピレット家はロミオとジュリエットの家族だから、まだ、口を挟むのも理解できるのだけれど…
 
 僕たちは眞子さまや小室さんの親戚でも何でもないのです。二人が結婚一時金を受け取る、受け取らないも二人が決めたことです。結婚一時金を受けたら受けたで「私たちの働いた税金から出ているのに…」と、また「ああだこうだ」と言われるのは必定です。

 だから二人はニューヨークの新天地を目指したのでしょう!

 願わくば静かに送りだしてあげましょう。どうか、どうかニューヨークに行ってもマスコミや大衆の歪んだ好奇心が、彼らの静かな生活を引き裂かないことを願います。

 まるでロミオとジュリエットのリメイクで作られたニューヨークが舞台の「ウエスト・サイド・ストーリー」のように私たちの「歪んだ思いやり」で、二人の愛が引き裂かれないように…


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