心に埋めてもらった宝物・・・

      2019/07/10

 ある勉強会で「妻に小言を言われる時の対処法を教えて下さい」と質問を受けました。

犬

 質問者に「失礼かもしれませんが『奥さんに小言を言われる』と言われましたが、もしかして『大切な奥さまからの助言』を『小言だ』と切り捨ててしまっているご主人の姿勢が、奥さまのお小言を増やしているのかもしれません」と答えました。
 
 実は「小言」は、とても「大事(大言)」だと思っています。
 
 両親の離婚などがあり、僕は人生の多感な時代を祖母に育ててもらいました。祖母に「引き出しを閉めなさい」「忘れ物をチェックしなさい」「水回りを綺麗にして、滴は拭きなさい」と言われていました。
 
 それらを祖母の「小言だ」と当時の僕は思っていました。
 
 でも、社会に出てから、リーダーとして、人を指導するようになってみると「机の引き出しを少し開けっぱなしの人」「ナマ返事をして約束の時間に遅れる人」「資料を散乱させている人」「相手の目を見て挨拶をしない人」を観ていると、あの祖母の「小言」は、とても「大事」だったのだと気がつきました。
 
 そんな小言の一つ言いたくなる人を観て、社会は低く評価してしまうからです。
 
 僕も人を指導するようになり、気になることや面倒なことは「後でやろう」ではなくて「今やろう」になり、気づいたことはスケジュールに残します。これは私生活にも生かされ、家の洗剤やトイレットペーパーの補充は、誰より素早いかもしれません。僕は出張も多いので、すべての出張の用意を自分でするようになり、忘れ物は完全に自己責任になります。そうすると、何が必要 or 不必要かが明確になりました。
 
 気づけば、それが「人となり」として評価されるように思います。

  昔、祖母の、のぶちゃんの後に続く「思ったらすぐにやりなさいよ」「整理をしなさい」「先のことを予測して行動するのよ」「持ち物は確認をしておきなさい」「スケジュールは自分で念入りにチェック!」は小言ではなく大事(大言)だったのです💦

  実は小言と思って見逃していた事は、身近な人が言ってくれる大事な事のようです。
 
 それを小言と思わないで「大言」に感じるようになり、僕は予測される問題に対して、事前に解決策を何パターンか用意し、さらには事前にメンバーに情報を流し、注意を呼びかけ、誤解が生じる可能性があれば電話をしたり、文章で伝えるようになって「先生は、アクションが早いし、心づかいが細部まで…」と評価に変わりました。そして、気がつけば誰からも小言を言われなくなりました。
 
 僕は成功者ではありませんが、多くの成功者と付き合ってきて言えることは、成功者は周囲から小言をあまり言われません。何よりもそれは「小言」を「小言だ」とは簡単に感じていないようです。
 
 身近な人に「小言を言われる」と感じてしまう人は「大事を」「小言だ」と過小評価してしまいがちです。
 
 だから質問者に僕は「奥さんの小言を『大事だ』と感じて、心から受け取ってみて下さい」とお伝えしました。
 
 奥さまの「靴下を裏返しで洗濯機に入れないで下さい!」を「また小言だ!」と思わないで「そうだよね。それは俺のいい加減なところだよなぁ。申し訳ない」と大切に扱って下さい。
 
 「お願いしたのに忘れたの?」を「また小言パートⅡ」と感じないで「君にお願いされていたのに忘れて御免ね。頼まれた事は大切にしないと、やがて僕は大切な人たちから信用を失うね。今から買いに行ってくるよ!」と、真剣に「気をつけるよう」に行動し、反省すると、逆に小言を言われるような、小者にならなくてすみます。
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 家族は、日々の生活全体を通して、その人が評価される前に、誤解をされて損をし、嫌われる可能性がある「小さい事」を伝えてくれます。
 
 僕は小言を言われることは、身内だから言ってくれると思っています。なぜなら、外の人は嫌われても本当のことは伝えません。黙って観ていて、静かにその人の評価を下すだけです。
 
 奥さんの小言を大事だと受け取ってみましょう。そうすると人生は大きく変わります。

 そして、僕は質問に答えながら今は亡き祖母を思いました…

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 あの頃の、のぶちゃんはあなたが、心に埋めてくれていたタイムカプセルの宝物を、今、フタを開いて思い出しています。小言が宝物だったと感じながら…

 だから、子育ても直ぐには結果は出ないけど、きっと、子ども達の心に深く確かに埋められています。いつか、彼らが心の底から掘り起こす時のために…

 

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