天国からの減点法と地獄からの得点法
2019/04/21
人生は順風満帆で、いいこと続きであたりまえ。子どもは勉強が出来てあたりまえ。夫は自分に優しくてあたりまえ。上司は部下を親切に指導してあたりまえ。恋人は私に会いたがってあたりまえ etc.
数え上げるとキリがありません。
この「あたりまえ思考」が人間関係のトラブルを作り出すことになります。
これは、自分自身が「そう勝手に思っている」の領域を抜けないのです。そして、この思考は、子供が、お母さんは「自分の思ったように動いてあたりまえ」と思っている母子一体感(甘え)の心理に似ています。
相手には相手の都合があり、こちらの思ったようにデザインされ、作られているわけではありません。それを強引に「普通は、こうだ!」とレッテルを貼って、その予測から外れると、相手を責めたり、恨んだり、攻撃してしまうとトラブルの連続の人生になります。
ビジネスの世界では、お客様のニーズを探ることに力を注ぎます。そうでないと物が売れないからです。でも、こと上司となると上司へのマーケティングには手を 抜きます。
なぜなら「上司なんだから」「普通はこうだ」と自分の持っている上司のイメージを押し付けます。
この「あたりまえ思考」が現実認識の低下をもたらします。
上司にも、ピンからキリまで存在します。話をよく聴いてくれる上司から、自分のミスを部下に押し付けて罪の意識も感じないで平然といられる上司まで…
でも、上司も人間ですから、単純に上司の味方になりさえすれば、喜びます。たとえば、「誰に頼もうかなぁ…」と上司も悩んでいる時に「私がやりましょう!」と率先して手を上がれば、やは り上司はその部下を評価してくれます。
「報告を!」と言われる前に、わかりやすく、今の現状を報告をしていけば、やはりその部下は重宝されます。
上司は「こうあるべき」と、上司側に完ぺきな自分の理想とするタイプのレッテルを貼ってしまうから、そこからの減点法になってイライラし始めてしまうのです。
だから、上司にも、子どもにも、恋人にも、完ぺきな自分自身の理想とするイメージのレッテルを貼るのではなく、自分がどう行動すれば「相手がこちらの望んだ動きをしてくれるか?」のマーケティングが必要となります。
そのマーケティングが出来れば次に、相手を動かす心理テクニックが必要になります。それらは、メンタルで学べばいいのです。
まさに心理学の基本「他人と過去は変えられない、変えられるのは自分と未来だけ!」なのです。
そして、人生も「自分にだけは天国であるべき」と思って生きていると、その天国イメージからの減点法になってしまいます。
天下を制した徳川家康が「人生とは、重荷を背負って、遠き坂道を登るものだ」と言ったように、天国だと考えずに、苦しい修行場、地獄だと思って生きれば、けっこう、この現世の地獄は過ごしやすい。
だってそうでしょう!血の池地獄がなく、毎日、気持ちのイイお風呂に入れたりして・・・(僕の故郷の別府には血の池地獄はありますけど、でも、観光名所だったりするのです(笑))
鬼ばかりと思って過ごせば、親切な人に会うと「ありがとう」と、少しのことでも感動の涙を流せたり、炎を喰わされることもなく、なんだか美味しい 食事にありつけたりして、空から火が降ることもなく、太陽や恵みの雨だったりと…
「神さま、こんな地獄でいいのですか? けっこう、この地獄は過ごしやすいです」と心から感謝したくなりませんか?!
でも、人生は順風満帆で「いいこと続きでなければ、自分は我慢できない」と、思って生きていると、電車が来ないことも、信号が自分の前で赤に変わることも、目の前で エレベーターのドアが閉められるたびに「チッ!」と舌打ちして、イライラして、そのうちに人相が悪くなって、誰からも敬遠されて、さらにイライ ラして、舌打ちして、さらに…悪循環が続くだけです。
ですから「死んでしまって、会えないはずのカレシと逢える」と想像しながら、いつもの見慣れたカレシに会えば、マンネリ化したデートが輝かしい一日になります。
リストラされて、ハローワークに通って収入がない状況を考えれば、イヤな上司のお小言も給料分だし、結婚した先の、お姑がこんなタイプかもしれな いから、この上司を練習台にして心理技術の実践だ!と思えば、ストレスは少しは軽減できます。
また、アメリカの子どもをホームステイさせていると思えば、日本語を流暢にしゃべれるだけでも、子どもは立派です(笑)
さぁ、今日も地獄の生活なのに、なんとなく穏びんに過ごせました。神さま、本当に感謝です! 明日からも、けっこう過ごしやすい地獄の日々頑張ります。(笑)