人として…
2019/04/21
僕が尊敬していた心理学の教授は、第二次世界大戦の時に陸軍幼年学校にいました。
夕食時に、ルーズベルト大統領の死が報じられたそうです。
その瞬間に一部の生徒が拍手をしたのです。敵の大統領が亡くなったのですから、戦況が自分たち日本人に有利になると思っての突さの行動です。
13歳~16歳の少年ですから気持ちはわからなくもありません。
ところが、後で25~6歳の生徒監がこう諭したそうです。
「人が死んだ!と言って喜ぶ奴がいるか!いくら敵でも、人が死んだ時には、その人の家族のこと、大切な人のことを思って黙とうするものだ。敵であっても他人の死を喜ぶような人情のない人間はサムライではない!」と…
僕はこの話を聞いて、日本人であること、サムライのDNAを受け継いるでいる我が身に誇りを感じました。
このように諭してくれる大人たちは現代日本に何人存在するのだろうか…
国技の相撲では、相手を倒した際に、一礼し、手刀をきって相手の健闘をたたえます。
以前にある横綱が、相手を倒した後に一礼、手刀もなく、ガッツポーズをしたことが物議をかもし出しました。
それは、日本の相撲は、国技であり武士道の精神を重んじるからです。
インディアンにも同じ心があります。生きるため、他の動物の命を断つ時には、その動物や植物に対して感謝の祈りを口にします…
日本の食事をいただく時の「いただきます」は「命をいただきます。心より感謝を捧げます」の省略したものの名残なのです。
金正日総書記が亡くなったという報道が昨日ありました… 街を歩いている人が言っていました…
「俺、笑っちゃったよ。みんな国民がオーバーに泣いちゃって。バカみて~。うそ泣きだろ」
拉致の問題、核開発の問題といろいろ両国には解決しなければいけない問題があります。
しかし、気骨で背筋が通っていた頃の日本人としてのサムライ魂は失いたくはないものです。