秘密の取説。
2019/04/21
それを預けられた人は、心臓がドキドキして、それを手にした瞬間に自分でも持ちきれなくなる。そして、また誰かに託したくなる。
こうして秘密は多くの人に回って、それは、もう秘密ではなくなる。
そして、それは秘密を持った人、語った人のところに戻って大爆発をする。そう、最初に告げた人が大ケガすることが多い。
誰かに秘密を語ることは、すでにそれは秘密ではなくなる導火線に火をつけることになります。
だから、カウンセラーは秘密の解体所だと思う。なぜなら、秘密は危険物扱いになるからです。
また、秘密は媚薬にもなるからです。
秘密を分かち合うことは、急速に他人との距離を縮めます。秘密はシークレットの語源から分泌物を意味する。それは、体内に流れる血液だったり、だ液と同じ。
その分泌物を混ぜ合わせるのはKissと同じで親しさを増すのです。
だから、親しくなりたい人に「彼女とうまく言っていないんだァ」とか、「夫に愛情を感じない」の告白は親密度を一挙に増します。
悩みの相談から恋に発展するのはよくある話•••
だから、すぐに自分の秘密を語りたがったり、他人の秘密を話し出す時は、人と親しくなりたいか、とても淋しい時だということになります。
カウンセリングの現場は秘密を聞くことが多い。
でも、カウンセリングではなく普段の生活で「彼女に愛を感じなくてね」と愚痴を言う人は、その彼女を裸にして見せしめにして、辱めているような気がしてあまり僕は好きではない。
誰も愛する人の、現在でも、過去でも愚痴の主人公になっているなんて思いたくはないから••••
学生の時から「なぜ、別れたの?」と人に聞かれたら「ふられた」と一言だけ僕は告げていたように思う。
知らないところで別れた女性の話題をすることは、その女性を話のネタにしているようで抵抗を感じていたから。
今でも家庭の愚痴を飲み屋で友人に聞かされると話題を変えたくなる。その奥さんのイメージを一方的に聞かされるのはフェアーじゃないような気がして。
だから、秘密は危険物です。さらに秘密の告白は人間性が計られます。
ですから、秘密の取り扱いには細心の注意を