大人としての秘密確保を••••
2019/04/21
幼い子供は秘密を維持することは難しいのです。なぜなら、幼い子供は自分と母親(他人)の境界ができていません。だから、お母さんに、目をのぞき込まれ「本当は、お母さん知っているのだけど~。ウソでしょ」と言われると。子供は「ウソ~」と口を割ってしまいます。ましてや、他人の名誉や立場のために秘密を保持するのは幼い子供には至難の技です。
友情のため、仲間をかばうために秘密の確保できるのは心理的に大人になってからです。
寂しがり屋の人は、自分の立場を優位にするために《秘密》をコミュニケーションの道具に使います。
有名人の秘密の暴露は自分の注目を集めるために使われます。
代議士の秘書が、権威者のスケジュールを知っているだけで、それを知りたがっている人には特別に扱われます。情報を知りたい人にとって有力な情報を聴けるからです。だから、大切な秘密を匂わすことで、周囲から特別に扱われます。やがて、自分が権力者のごとく振る舞います。ですから、人間的に成熟していないと秘書は勤まらないのです。
また、大物、有名人の知り合いがいることも同じ効果があります。その人に特別に扱われることで、自己顕示欲が満足するからです。
何より、秘密を誰かに語ると親密さが増します。シークレットの語源は分泌物です。だから、涙や粘膜液は人に見せない、ふれさせないのが社会的なマナーです。それを見せても平気なのはよほど親しい人になります。
だから、すぐに人と親しくなりたい愛情飢餓の人は、自分の秘密も、他人の秘密も周囲に語って、早急に親密な関係を築こうとします。
ただ、残念なことに孤独な人はこの社会には多いのです。ですから「ここだけの話は」ここだけの話では収まりません。
やがて、親密さを求める人々の自己顕示欲や自己アピールの方法として、秘密はあちらこちらで、やりとりされることになります。
それが、ウワサになるのです。
ですから、部下からの相談の確保。友人の秘密の確保は人間として成熟度が一番に問われます。
だから、カウンセラーの第一条件は守秘義務だと言われます。
なぜなら、子供は秘密を確保する強い自我が備わっていません。秘密の保持は心理的な大人の条件だからです。