風の中で••••

      2019/09/11

博多の教室が終って、歩いているとホームレスの人の段ボールハウスがあった。これから、この人達にとってきびしい季節がやってくる。なぜだか、その人の頭だけが見えて寂しくなった。

この人達にも親がいて、幼い時に風邪をひかないように毛布をかけ、食事を与えたのだろう。

この風の中に眠る人にも、かって愛した人がいて、この頭を愛しんで、胸に抱きよせ眠った人がいたのだろうか••••

今は亡くなった母が営んでいた店で、アルバイトの子がレジからお金を持ったまま消えた。

警察に届けるべきという周囲に、幼い時に別れた息子が、ひと様のお金に手を出しているかもしれないから。警察に届けないと言ったそうだ。息子を許して欲しいからと•••••

「僕が⁈ まさか•••」と、その話をおばさんから聞いた時にそう言ったけど、心の中で何か温かいものが灯ったのも真実。

誰にもが、親がいて、誰もが未来にわたって、「子どもが傷ついてほしくない」と願っている。そう思えるようになって、僕はあまり嫌いな人がいなくなった••••

その人にも、いつも心配している親がいると思うと、なんだか優しくなれるような気がした。

なぜだか、今日はそんな気持ちを思いだして、コンビニで温かい飲み物を買って、そっとダンボールの脇に置いた。それが、一時的な自己満足であり、暖かいホテルに眠る僕には、ただの偽善の行為だと知ってはいるけど。

この寒さがます季節の中で、なんだか少し温かい気持ちになれた、お裾分けでも、それは一時的な自己満足なんだよね。

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本当に、ごめんなさい。

いつか、みんなが笑える日がくればいいね••••

この世の中は少し理不尽で••••

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