アトピーの原因は、母からの愛情もらいたかったから─ |
大阪校 吉田 奈緒美さん(34歳 女性)
メンタルと出会って、そして通い始めてちょうど一年が経とうとしています。 基礎コースに通い始めた頃は、まさか自分が研究コースに進み、そして一年後こんな気持ちでレポートを書いているとは思ってもみませんでした。
メンタルに出会うまでの私は、家族はいるのが当たり前、ご飯も食べられるのが当たり前、仕事があるのも当たり前、もちろん生きていること自体までも当たり前と全てのことは当たり前だと思い、感謝なんて全くしていませんでした。
それが、30年間私にとって”諸悪の根源”といっても過言ではなかったアトピー性皮膚炎によって、色々なことに気付かせてもらうことになるなんて、そして全てのことに感謝できるようになるなんて・・・本当に人生って何が起こるかわからないなあと改めて思っています。
私は幼い頃からアトピー性皮膚炎を患っていました。 アトピーのせいで我慢してきたこともたくさんありますし、小学校の頃はアトピーが原因で男の子からからかわれたりして、つらい思いもしてきました。
私は、アトピーを治す=表面に出ている傷を治す、ことだと思っていたので、薬を塗ることだけが治療だと思い、ずっと薬に頼り続けていました。 そして、こんな体に産むなんてひどい、と両親を恨んでいました。
アトピーの原因は体だけではないことに気付いていなかった私は、ひたすら人や自分以外の物のせいにして、自分の体をいたわるどころか「なんで私だけこんな目にあうの?」と悲劇のヒロインになっていました。
そんな私が、前に進むことも後ろに戻ることもできなくなったのはちょうど2年半前くらいのことでした。
治療をしてくれるはずの薬が効かなくなり、塗るとむしろしんどくなり、職場の同僚にも「大丈夫?」と心配されるほどに症状は悪化していきました。 そして何より自分自身がイライラし、そのイライラを家族や周りの人や仕事にぶつけるという、
自分で自分の首を絞め続けるような毎日を過ごしていました。 でも、やはり「薬を塗る」という治療方法しか知らなかった私は、利かない薬をひたすら薬を塗り続けていました。
あの頃の私は、自分自身を全く見ようとしていませんでした。
そんなある日「このままではいけない」と思い”今度こそ!”という思いで、母が通っていた整体院へ行こうと思い立ちました。 でも、その時も甘えた考えの私は”整体の先生にアトピーを治してもらおう”と思っていました。 まさに他力本願でした。
その整体院での治療は、薬に頼らずに自分が持っている免疫力をUPし自然治癒力により症状を改善するというものでした。 病気を治すには薬を使うのが当然だと思って生きてきた私にとっては、とても驚きの治療法でした。 そして、薬でも治らなかったアトピーが本当に治るかどうか、それよりも薬を辞めるなんて本当にできるのかどうかと不安でしたが、先生のある言葉によって私は「この治療を信じてみよう」と思いました。
その言葉は「絶対治ります」というものでした。 一番欲しかったけれど、お医者様でさえ言ってくれなかった言葉を先生に言われて本当に嬉しかったのを覚えています。 今もその時のことを思い出すと涙が出そうになります。 その言葉があったからこそ、そしてその言葉を先生が心から、本当に私に伝えたいと思って言って下さったからこそ、私も素直に受け入れることができ、信じることができたのだと思います。
私は、家族以外にとても力強い味方を得て、治療を開始しました。
それから半年間は、壮絶なアトピーとの戦いでした。 いや自分との戦いだったかもしれません。
治療を始めた矢先、私の体に反応が現れ始めました。 薬をやめたことによる好転反応というものがでて、症状が悪化していきました。 こんなにいきなり治療の効果が出ると思っていなかった私は、かなり戸惑いました。 そして、メンタルと出会ったのは、戸惑いながらもアトピーと戦っている最中のことでした。
治療を始めて、1ヶ月半を過ぎた頃、整体の先生に「お話を聞きにいきましょう!」と言われ、何がなんだかわからないまま先生について行きました。 それがメンタルの”体験ガイダンス”だったと知ったのは、しばらく経ってからだったように思います。
何の予備知識もなく、そして体調もあまり思わしくない中だったのですが、衛藤先生のお話はとても興味深いものばかりで、あっという間に引き込まれていきました。 笑ったり感動したりしている間に、気付いたら3時間程経っていて、驚いたのを覚えています。
でも、アトピーの原因が心にもあるなんてまだ気付いていなかった私は、タイミングも合わなかったこともあり、すぐには基礎コースに進みませんでした。
いつ行こうかと思案している間に、アトピーの症状はさらにひどくなり、気持ちも完全に折れてしまった私は、会社を辞めました。 いつまで経っても無理していることを気付かない私に、体が「しばらく休みなさい」とメッセージをくれたのかもしれません。 その時は、自分の体が自分の思う通りに動かないもどかしさと、同僚達に迷惑をかけてしまって申し訳ないという気持ちで、久しぶりに号泣しました。
でもその反面「大きな荷物を降ろすことができた」とホッとして、体が軽くなったのも覚えています。 それほどに、当時の仕事は私にとって負担になっていたのです。
会社を辞めてどんどん症状は悪化し、会社を辞めてからの2ヶ月は、全身から汁が出て体中ボロボロ、大げさかもしれませんが、自分が生きていくだけで精一杯で、ベッドから出ることができない日々を過ごしました。
でも、そのおかげで今まで自分がどんなに体に負担をかけていたかを感じ、そして家族はもちろん、友人や周りの人達に支えられて生きていること、人はひとりじゃ生きていけないんだなということを改めて実感することができました。 また、突然の退社で多大なる迷惑をかけてしまい、責められても仕方ない会社の同僚からもたくさんの温かい言葉を頂き、本当にありがたいと思いました。
そして、当たり前だと思っていた日々の生活を普通に送れること、仕事ができることが、どんなに素晴らしいことであるかを感じることができました。
たくさんの方々の愛に支えられたことによって、何度もくじけそうになりましたが、私は一番大変な時を乗り越えることができ、症状は少しずつ快方に向かい始めました。
そして、去年の春、ベッドからも抜け出すことができた私は、整体の先生が根気よく私にメンタルのお話を続けて下さったこともあり、基礎コースへ進むことにしました。
最初は、まだまだ症状もひどく、お化粧なんてとんでもないという状態だったので、自分に自信も持てず、「アトピーである私」に囚われていたので、講座を聴くことで精一杯でした。 とにかく基礎コースを一通り終えることだけを目標にしていたので、基礎の前編・後編の全ての講座を修了したことで満足していました。
確かに、講座の内容に感動し、アトピーのおかげで人の温かさに気付けたとか、自分もこんな風になりたいなとか当たり前と思っていたことにも感謝をしよう!などの気付きはあったものの、まだまだ視野も狭く、その時の私にはそれ以上の気付きはありませんでした。
そんな時、研究コースがすぐに始まるとの案内を頂き、以前よりカウンセラーというものに興味があったことと、もっと心理学を勉強したい、そして何よりもっと何かを感じたいと思った私は、研究コースに進むことを決心しました。
しかし、講座が始まるまでは、正直「研究に進んでよかったのかな・・・」と不安も覚えていました。 でも講座が始まってみると、そんな心配はすぐに消えました。
今後私の人生において、きっと一生忘れられないような気付きをたくさん得ることができたからです。
まず、交流分析で「私のアトピーの原因は、母からの愛情をもっともらいたかったからではないか?」ということに気付きました。 私は四人姉妹の長女で、1歳4ヶ月頃にはすでに妹が生まれていました。 そして、その3年後には私にとって2人目の妹が、そしてその1年後には3人目の妹が次々に誕生しました。 きっとそんな中でも母は私にもたくさん愛情を注いでくれていたのだと思います。 でも、私にとっては、欲しい愛情を欲しい時にもらえなかったという思いがあったことに気付きました。 今思えば、私は小学校2年生頃まで”指吸い”がやめられませんでした。それは、口唇期に満たされなかった欲求を、指を吸うことで埋めていたのかもしれません。
だから、私は”アトピーを治したい”と意識では思っていたのですが、無意識では「アトピー
やったらお母さんがかまってくれるやん。アトピーのままでいたらお母さんがこっちを向いてくれるやん」とアトピーが治ってしまうことを拒否していたのかもしれません。
私は母に構ってもらいたいというだけでなく、アトピーに逃げ場を作っていました。 アトピーだから私はこれができない、アトピーだから私は無理と、自分に自信や勇気がなくてできなかったことを、全てアトピーのせいにして正当化していました。 都合の良い時にだけ「アトピーが悪化してしんどい」と言っては、学校を休んだり遅刻したりしていました。遊びに行くときはどんなにしんどくても何とかして行っていたのに・・・。 本当に自分勝手でした。
また、母に伝えるべき言葉もすり替えてしまっていたことに気付きました。 私は幼い頃から母を「なんで私をこんな体に産んだの?」と責め続けて来ました。これを言うと母が何も言えなくなってしまうことがわかっていてです。 でも本当に私が伝えたかった言葉はこれではないのです。 本当は「お母さん私をもっとかまって。もっと見て。そして愛して欲しい。」ということを伝えたかったのです。
そのことに気付けた私は、いつか母にそのことを伝えたいと思っていました。 すると不思議なことにそのタイミングが自然に訪れました。 きっかけは、なくなるはずがないようなところに置いていた、大切なネックレスがなくなってしまったことだったのですが、そのことで喧嘩をしていたはずだったのに、いつのまにか私のアトピーの原因の話になっていたのです。 そして、私は母にアトピーの原因について伝えることができました。 あの時のことは不思議で仕方ありません。 ネックレスがなくなってしまったことはとても悲しかったのですが、でもそのおかげで、母と素晴らしい時間を過ごすことができたのです。 でも、今思えば原因について伝えたものの、母を理不尽なことで責めてしまったことに対しては、まだ謝っていなかったような気がします。 これを機会に謝ろうと思います。 アトピーの原因が心にあることに気付けたことと、自然治癒力で自分の体を改善していくという治療法を始めたおかげで、私のアトピーは随分と良くなりました。 それとともに、自分自身とも向き合えるようになったと思います。
周りの人からも「お肌キレイになったね」と声をかけてもらえるので、そのこともありがたく、自信につながりました。 見守ってくれているみなさんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとう!
そしてアトピーだけでなく、他の大切なことにも気付くことができました。
カラーセラピーの講座では、見事にアトピーの症状に囚われている自分と、仕事を辞めて役割がなく不安に思っている自分が出ていました。 そこで、欠けているところばかりに焦点があたってしまっている自分と、役割がどれだけ自分にとって大切かを気付くことができました。
夢分析の講座でも、仕事をしていなかった時期に見た夢を提出したのですが、仕事をしていなくて役割のない私が現れていました。
文章完成法の講座では、「失敗してはいけない」と強く思っている自分に出会いました。 フィードバックで「失敗は成功へのチャンスだから、恥ずかしいことではない」と言ってもらえたことが、とても嬉しく、とても気持ちが軽くなり、「失敗は素晴らしいことだ」と気付くことができました。 そして、自分にとって嫌なことも、大切な宝物だと思えるようになりました。 本当に人生に無駄なことはひとつもないんだなあと思います。
恋愛心理学の講座では、「幸せに慣れていない」自分に気付き、ショックの大きさが半端でなく、電車を乗り過ごしたほどでした。 確かに私は、友達と遊んでいても「私ここにいてもいいのかな?」とふと不安になることがあったのです。 そして、家族以外の人と旅行にいくと「私だけこんなにおいしいもの食べていいのだろうか?」と罪悪感を感じていたこともありました。 でもこれからは「幸せに慣れます!」
そして全ての講座を通じて、 「私は幸せなんだ」 ということに気付きました。
私はメンタルに出会うまでは、「幸せ」はどこかにあるはずで、探しにいけばみつかると思っていました。 足りないものをあげつらっては、「これのせいで私は・・・」と不幸が起こると人のせいにすることが多かったのです。 でも幸せは一番近く、自分の中にあることに気付きました。 そしてそのことに気付き、自分を少しずつですが好きになって来ました。 それまでの私は、自分のことが嫌いでした。自分に自信が持てず、好きになれませんでした。
自分を好きになると自分に自信が湧き、自然に笑顔も出るようになり、いつの間にか人にあうと、笑顔で挨拶ができるようになっていました。 以前よりもずっと長い時間笑顔でいられるようになったと思います。
そしてふと思うと、今の私は、一年前、ベッドで寝て過ごしていた私が描いていた夢の中で生きていることに気付きました。
大切な家族に囲まれ、素敵な仲間と素晴らしい時間を共有でき、仕事もできるようになり…。 本当に私は幸せです。
メンタルに出会えて、たくさんの気付きを得ることができたこと、そして、色んなことを語り合える素晴らしい仲間に出会えたこと、自分を好きになれたこと、自分が幸せだと気付けたこと・・・お金では絶対手に入れることができないものをたくさん手に入れることができました。
全ての人・物・出来事に「ありがとう」です。
これからも笑顔で、全てのことに感謝しながら生きて行きたいと思います。
本当にありがとうございました。 そしてこれからも宜しくお願いいたします。
|
~受講生のレポートより抜粋~ |
紹介スタッフ:野本 |
吉田さんは現在、ボランティアスタッフとして講座に来られる方のサポートをして下さっています。 いつも明るく、とても気さくに、そして献身的に、受講生さんをサポートしてくれています。
レポートを読んで、彼女の明るい笑顔の背景には、アトピーの辛い症状を通して、本当の自分と向き合うことが出来たからこそなんだ、ということがよくわかりました。 そして、「幸せは一番近く、自分の中にあることに気付きました。」のこの言葉に、 彼女の深く想いが込められているのだと感じました。 頭では、わかっていてもなかなか実感することができないことだと思います。
僕自身も研究コースの受講する中で、毎回毎回違う角度から人の心理を見ていく療法や セラピーを学ぶたびに、色んな角度から自分と向き合うことができました。
そして衛藤先生がおっしゃっている「人間はダイヤモンドのように多面体だから、色んな角度があって、
どれもが違う輝きがあっていいのだよ!」の言葉の意味が、受講する度にドンドン腑に落ちていきました。 同時にどれもが大事な自分の一面なんだと感じられ、自分の事が好きになれました。
実は、僕も小さい頃アトピー性皮膚炎を患っていました。 学校の体育や部活の時間が嫌でたまらなかったこともありました。
運動が好きで体を動かす事が好きなのに、汗をかくことが症状を悪化させるというジレンマで、 なんで自分だけがこんな思いをしなければいけないのかと、ひねくれていた時があったんです。 その事だけが原因ではないですが、母親にもずいぶん反抗してきました。 沢山心配も掛けてきました。
基礎コース、研究コースと一連の講座を受ける中で、自分がどれだけ両親に甘えてきたのか、 どれだけ甘えを許してもらえているのかが、そしてずっと心に引っ掛かっていて言えなかったことが あることにも、大人になってずいぶん時間がかかりましたがやっと気付けたんです。
でも今更、言ってどうにかして貰いたい訳ではないし!母親になんて言えば良いのか!? と思っていました。
そんな時、何回も衛藤先生から教わっている「someday(いつか)なんて曜日は一週間探しても どこにもないよ!思い立ったが吉日です!」を思い出し実行しようと思い、 母親に小さい頃感じていた、ずっと言えなかった思いを伝えてみました。 話しながら涙が止まらなかったです。
そして、話しながら気付きました。過去のことをどうにかして欲しいのではなく、 これからもっとわかり合いたいのだなと。 本当に今まで以上に親との関係が豊かになれた瞬間でした。 吉田さんのお母さんとのエピソードで、このことを懐かしく思い出しました 人生に「そんな今更言えないし、言ったところでなにも変わらない!」 なんて言い切れることは一つも無いですよね。 <他人と過去は変えられない、変えられるのは自分と未来だけ> 変わりたければまずは自分からなんだと心から思います!!
吉田さん素敵なレポートをありがとうございました。 これからも笑顔のサポートよろしくお願いします。
|
|