大阪校 林谷 拓哉さん(47歳 男性)
私が初めてメンタルに行き始めたのは、娘が不登校になったことで、親としての責任を感じたことと、経営者としてこれまでの自分を見直すこと、そして自分を変えていかなくてはと思ったからです。
娘は、不登校だった中学生時代に友人関係で悩み、中学校へはほとんど行けない状態でした。 当初、私たち親に言っていた学校に行けない理由は、みんなが自分のことを仲間はずれにしてクラスに自分の居場所がないということでした。 どうして、うちの子を!という思いでした。 正直、腹が立ちました。ぶつけるところがなくて、私自身も苦しかったです。
そして娘にいろんな提案をしました。 そんなに今行っている学校がいやだったら、転校しては?私立の中学校は?フリースクールに行ってみては?と、しかしどれも絶対にイヤ!と言うのです。
私は目の前が真っ暗になりました。娘の将来はどうなるのだろうって!
その時にメンタルを知り、私は講座で学び、少し遅れてある時期から娘もメンタルのカウンセリングを受けることになり、親子共々メンタルにお世話になることになりました。
不登校になった初めの頃の娘はいつもふさぎこんで、話しかけても暗い表情でした。自殺しないかと気が気でなかった時期もありました。 その娘がメンタルのカウンセリングを受けるようになってからは少しずつでしたが、明るさを取り戻し、いろんなことを私たち親に話してくれるようになりました。
ある日、夜中に娘と二人で話をしていると、仲間はずれになった原因は自分にあったということを私に話してくれました。 その原因というのは、ある友達に対して自分を含めた数人で、仲間はずれにしていた。それで最終的には、自分がターゲットになったことを打ち明けてくれました。 それまで、他人に対して自分がしたことが、こんなにも辛く悲しいこととわかり、自分を責めてとても苦しんでいたようです。
その娘が中学卒業間近のある日、自分が一番迷惑をかけた友達の家に行き、謝ってきたと言うのです。
その友達とは、小学校の時はとても仲が良くいつも一緒でしたが、中学のある時から一緒に遊ばなくなっていたのです。当時、私は中学生くらいだとそんなことはよくあることだと思っていました。 ところがそれは娘がリードしてやった仲間はずれだったのです。 そのことがずーっと気になっていたようです。
その友達の家に2年ぶりに行き、謝ってきたと言うのです。 その相手の友達は何も言わなかったそうですが、想いは伝えてきたと、娘は話してくれました。 それ以来、一度もその友達とは会っていないみたいですが、私は娘が自分やったことをきちんと反省し、そして時聞はかかりましたが、相手の子に謝罪したことを嬉しく思いました。
娘が学校に行きたくないと初めて言った時、どうしてなんだ?学校に行かないとどうなるんだ?行くべきだろ!行かさなければ!と感情的になった事もありました。
でも、その話を娘から聴いた時、娘にとって不登校という経験は必要だったんだと心から思いました。 あのまま何事もなく、人の心をわからず過ごしていたならば、この先もっと大きな間違いを犯していたかもしれない。 そして私たち親も娘のそういう部分を見過ごしてしまったかもしれない。 それは私たち親子にとって成長を妨げることだと思いました。
私はメンタルで学んだアクティブ・リスニング(積極的な聴き方)で娘の話をしっかりと聴くようにしたり、論理療法で学んだビリーフ修正(自分の思い込みをはずしていく)をするようにしたことが娘の心を開かすことへ少なからずともつながったのかなと感じます。
学校に行かさなければ娘はどうなってしまうんだと不安で一杯だったのが、学校へ行くのは、行けるようになってからでもいいという風に考え方を変え、『お前が幸せになることが、私は一番嬉しい』と娘によく言うようにしました。
そして、娘の話を否定しないで、心を汲んで傾聴することを心がけました。そうすると少しずつ私たち親子の関係が良くなってきて、笑顔がよく出るようなってきました。
メンタルの基礎コースに通いはじめた頃、中学生だった娘も今は高校生になり、元気に明るく毎日登校しています。 私たち親の目から見ても、娘は何かを乗り越えたようです。
今では人のことを親身に考えてあげることができているようで、高校では友達との人間関係もうまくいっているようなので安心しています。 今でもメンタルのカウンセリングを定期的に受けていますが、今後は大学へ進んでみたいと言うようになりました。
これからも色々なことが彼女の身に起こるでしょうが、メンタルで学んだことを生かし、親としてサポートしていこうと思います。
そしてもうひとつ、美容室経営の経営者としての自分。 私は経営者としての、軸がはっきりと決められないでいました。
自分はどのようなお店作りをしたいのか? どのような仲間を作りたいのか? 私自身の本当の仕事は何なのか?
それがメンタルで学ぶにつれて、はっきりと見えてきました。
まず第一に、 『私たちのお店に来ると気分が軽くなり、自然と笑顔になる。そんなお店を作る!』と決めました。
日々の生活や社会の中でストレスを感じ、心が疲れた方たちが、私たちのお店に来られたことで、笑顔になって少しでも元気になっていただける。 そんな美容室が今の世の中に必要ではないかと思うのです。
私のお客様の中にも更年期障害で体調を崩して不安を感じておられる方や、さまざまな事情を抱えて来店されるお客様がおられます。 その方たちを接客する時には、まず心からお話を聴くことで、お客様の気分を少しでも軽くしてさしあげるお手伝いをする。そして、お客様に私たちのお店は心が癒されるお店だと言ってもらえるようにしたいと思っております。
実際、お話しを聴いていると涙を流される方もいらっしゃいます。少し前には私自身も仕事中にもかかわらず、お話を聴いているうちに感情移入してしまって泣いてしまったことがありました。カウンセラーとしてはまだまだ勉強が足りません。
少し心が疲れたから、あの美容室に行こう、と言ってもらえる。そのようなお店を増やしたい。そして地域の皆様を元気にしたい。そのように考えております。
そして第二は、
『スタッフ一人一人が、仲間を、お客様を、心から大切にするチームを作る。』
私自身がスタッフとの心の交流を大切にし、スタッフの声を心から聴く姿勢をとること。 実際スタッフ自身も、対人関係などで悩み、仕事中に笑顔が出なかったりすることがあります。
そのような時は、私がスタッフのカウンセリングをして、そのスタッフが少しでも気分が楽になれるようにしたいと思っております。 みんなが笑顔でいることが、スタッフ間の人間関係も良好になることだと考えております。 そして、私がメンタルで学んだことをスタッフに伝えていくことで、スタッフみんなが仲間を大切にしようという心を育んでくれると信じています。
店内が笑顔で溢れる。 人を思いやる優しい気持ちを持っている仲間たちと共に、関わるすべての人を本当に大切にする。そんなお店にしたいと思っております。 このようなお店と仲間を増やしていくことが、私の仕事だと決めました。
メンタルで学び続けてきたことにより、私のこれからの美容室経営の指針を気付かせてもらえたと感じております。 この指針がブレないように強く持ち続け、地域社会への貢献に尽力を注ぎ、講座で学んだ「心理学者アブラハム・マズローの欲求論」の最後の段階である「自己実現」に近づいていきたいと、感じることができました。
そして、基議コースでもそうだったのですが、研究コースでも、多くの人たちと繋がることができ、とても勉強になりました。 人との繋がりは、特にメンタルで学ぶ方たちは、私自身の成長にプラスになる方たちが多く、これから先もお付き合い合させていただき、そしてこれからも再受講で学び続け、さらにいろんな方たちと出会い繋がっていけたらと思っております。
そして、トランスパーソナル心理学で学んだアートマン・プロジェクト(人間は宇宙の一部であり、自然のすべてとつながっているという感覚に目覚めていくこと)の一員として活動をし、世の中が明るく笑顔に溢れ、楽しい世の中になるように、出来ることから始めたいと思います。
その一つの活動として、つい最近ですが施設で暮らす子どもたちのカットをボランティアで始めました。 私たちが接することで、もっと子どもたちを輝かせたい、そのためには、まずは私たち大人が輝いて、大人って楽しいぞって、そんな大人の姿を見せてあげて、子どもたちにあんな大人になりたいと思ってもらいたいのです。
シラケた子どもたちを作らないように、私たち大人が人生を楽しみ、固定観念にとらわれず、受容領域(自分の心の中で相手を受け入れる領域)を広げて、魅力ある人間になることが、子どもたちの未来を明るくすることではないかと思います。 「子育ての心理学」を受講した時に、印象に残った言葉『私の言うことをまねなさい』ではなく『私のすることをまねなさい』と、心から言える大人になりたいです。
メンタルで学んだことを活かして、私の道をしっかりと歩きたいと思います。
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~受講生のレポートより抜粋~ |
紹介スタッフ:鈴木 |
林谷さんは基礎コースを受講したのち、引き続いて研究コースに進まれ、 メンタルでの学びを続けていらっしゃいました。 受講当初から、とても熱心に講座を聞かれていらっしゃり、 私達スタッフにもとても真摯な姿勢で接して下さっていたのが印象に残っております。
このレポートを読ませて頂いて、初めて、娘さんの不登校で悩まれていたことが切っ掛けで メンタルに来られたことを知り、だからこそ熱心に通われ、何かヒントを得るために 講師の言葉を一言も漏らさないよう必死に受講されていらしたのだとわかりました。
メンタルには林谷さんと同じように、お子さんの不登校で悩まれている親御さんが 受講されることが多々あります。 ご夫婦で一緒に受講される方もいれば、お母さんとお子さんが一緒に受講されることもあります。
衛藤先生は講座で「不登校になることは決して悪いことではない」 「学校に行くことがその子にとって必ず幸せになることとは限らない」「お子さんが不登校になった時こそ、 親子の関わりを見つめなおすチャンスである」など、 たくさんのメッセージを伝えられています。
多くの親御さんが「学校は絶対に行くべき!」という想いでいらっしゃるので、 こうした言葉を講座で初めて聞くと、本当にみなさん驚かれています。
でも、なぜそうなのかという理由も講座の中でしっかりお話ししていくので、 みなさん納得され、今までお子さんに対して取られてきた態度を見つめ直し、
お子さんに対する態度を改められると、お子さんも次第に態度が変わってくるのです。
林谷さんが娘さんに対して「学校に行きなさい!」ではなく、『お前が幸せになることが、私は一番うれしい』という言葉をかけられたこと・・・娘さんにとって何より嬉しく、心強い言葉だったと思います。 「自分はお父さんから愛されている。だから本当のことを言ってもお父さんは変わらず自分を愛してくれる」と確信されたのだと思います。
今回レポートを紹介させていただくにあたり、林谷さんとお話しをしたところ、 「本当に貴重な経験をさせてもらい、自分も娘も、ともに成長させてもらいました」とおっしゃっていました。 衛藤先生がよく言われる「人生に無駄なことは一つも無い。」それをまさしく実践されていらっしゃいました。
そして、経営者としての林谷さん。メンタルで学んだ中で、経営者としての軸が見つかり、 卒業後も理想とする仲間・お店作りの実現に励まれています。 そして、メンタルで学んだことを実践するために、まず出来ることから・・・と、 施設で暮らす子ども達のカットをボランティアで始められたこと、とても感動いたしました。 同じように研究コースの卒業生の中で、小児ガン病棟に入院している子どもたちの お世話をするボランティアを始めた方達もいました。 皆さん普段は仕事があるため、週末や祝日などを使って、ボランティア活動をされています。 「自分達がまず出来ることから」と、実際に行動に移されている卒業生の方を見ると、自分自身も、 日々出来ることから始めているか・・・ということを改めて自問しました。
こうした卒業生の皆さんとともに、私も「あんな大人になりたい!」と思われる大人を目指して、 これからも一緒に頑張っていきたいと思います!
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